web-201710-ジェームズ・ボーエン

(試し読み)【Interview】 映画「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」 原作者 ジェームズ・ボーエンさん

茶トラ猫・ボブとの出会いで人生が大きく変わった、元路上生活者であり薬物依存を克服したジェームズ・ボーエンさん。ボブとの奇跡を綴った世界的ベストセラー『ボブという名のストリート・キャット』の映画化を迎えて、原作者のジェームズさんがボブとともに来日。映画の感想や現在の活動などについてのお話をうかがいました。

感動実話、待望の映画化

ロンドンの観光地コヴェント・ガーデンでストリート・ミュージシャンとして生計を立てるジェームズ・ボーエン。住む家どころかその日の食事にすら困り、絶望から手を出したドラッグとも縁が切れないどん底の生活を送っていた彼を救ったのは、茶トラ猫のボブだった。

ボブとの出会いによる奇跡のストーリーを綴った実話『ボブという名のストリート・キャット』は大手新聞のベストセラー・リストに76週間連続でランクイン。アメリカや日本など30を超える地域で翻訳・出版され、続編を合わせて1000万部を超える世界的人気作だ。今やイギリスでは『ハリー・ポッター』シリーズと並び、10代のための最高の読み物として名を挙げられる本作がこのたび、世界待望の映画化となった。

ボブはなんと作品にも本人(猫)・ボブ役で出演。安定した演技力を見せつけた。ジェームズさんは、著作の映画化についてこう話す。

「監督をはじめ皆の協力のおかげで、本当に素晴らしい作品ができたと感じています。(自分を演じた)ルーク・トレッダウェイはかなりのイケメンですが(笑)、僕になりきって、いい演技をしてくれました。路上生活者や薬物依存症、バスキング(路上演奏)について、しっかりとリサーチをしてから撮影に臨んでいましたし、ストリートで演奏しているシーンも、全部彼が本当に歌っているんですよ。もちろんボブも彼に負けない名演技でした」

猫のボブはソウルメイト

ボブが路上生活者を支援するアパートに迷い込んだのが、ジェームズさんとボブの出会いだった。ケガをしていたボブをなけなしのお金で病院に連れていき、飼い主を探し続けるシーンは映画の中でも印象的な場面のひとつだ。

「とても人懐っこかったので、飼い主がいるんじゃないかと思い、何週間も探し続けました。でも名乗り出る人はいなかったんです。出会ったとき、ボブは助けを必要としていて、そのときに自分では気づいてはいませんでしたが、僕も同じく助けを必要としていました。……

―――続きは本誌へ―――
 


 

「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」

新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー中

監督:ロジャー・スポティスウッド 出演:ルーク・トレッダウェイ、ボブ、ジョアンヌ・フロガット、ルタ・ゲドミンタスほか 配給:コムストック・グループ 2016年/イギリス/103分

ロンドンでプロのミュージシャンを目指すが夢破れ、家族にも見放されてホームレスとなったジェームズ。人生に目的も希望も持てないままヘロイン中毒から抜け出せずにいた彼の前に、野良猫のボブが現れる。支え合い、困難を乗り越えた“ひとりと1匹”の人生は、やがて大きく変わっていくことになり……。

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

ボブという名の猫

アユハ10
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記事DATA

ジェームズ・ボーエン 

1979年イギリス東南部サリー生まれ。両親の離婚を機にオーストラリアへ移住。97年、プロのミュージシャンを目指してイギリスに戻るが、さまざまな困難に遭い路上生活者となりドラッグに溺れる。バスキング(路上演奏)で生計を立てていた07年、茶トラ猫のボブとの出会いをきっかけに人生が一変。現在はボブとともに慈善活動に従事する。著書にボブとの奇跡の実話を綴った『ボブという名のストリート・キャット』ほか。