がんを乗り越えるための心の処方箋

仏教に「色心不二」(しきしんふに)という言葉があるように、まさに心と体は一体であり、相互に影響し合っています。がんに負けないために心の側面からできるアプローチを、幸福の科学の講師に聞きました。

処方箋 1 病気の7割は「心」に原因がある

がんの原因は、物質的に見れば生活習慣やウイルス感染など、さまざまにありますが、幸福の科学では、「病気の7割は心に原因がある」と説かれています。実は心には「創造性」があり、良いものをつくり出すこともできれば、がんなどの悪いものをつくり出すこともできるのです。

がんの原因となる心として、他者への憎しみや怒りなどの攻撃的な思い、ストレスによるイライラや不安、過度な恐怖心、自分を責める思いなどが挙げられています。そういったマイナスの思いを一定の期間持ち続けると、次第に病巣として現れてしまうのです。

処方箋 2 「幸福になる義務がある」という気持ちを持とう

真面目な性格や、責任感の強い方の中には、心労を多く抱えている方もいるのではないでしょうか。「責任を果たさなければならない」という気持ちに対して現実が追いつかず、キャパオーバーになっていると、できない自分を責めて落ち込むこともあると思います。
それが自分の成長につながる反省としてならよいのですが、あまりに自分を責めすぎると、その自己破壊願望が体の細胞を壊し、がんができてしまうのです。
そういった方は、「死んでもいい」と必死になるのではなく、「自分も幸福になるのだ」「必ず勝つのだ」という、必勝の精神に上手に切り替えていくとよいでしょう。

処方箋 3 女性が罹かかりやすいがんとその理由

子宮や乳房などの女性特有の器官は、男女問題の葛藤が出やすい箇所だと言われています。以前聞いた話ですが、乳がんを患った女性が心を見つめてみたところ、夫が浮気をしていたことが許せず、「がんで乳房を失ってでも、夫に反省させたい」と思っていたことに気付いたといいます。怒りを手離す努力をしていくうちに心も軽くなり、結果的にがんも治っていったそうです。

この場合、確かに浮気したご主人は悪いでしょう。しかし、病気になるまで怒りの心を溜め込んだ奥様のほうにも、心の間違いはあったと思います。このほかにも、「うまくいかないのは、あなたのせい」と相手を責めたり、「全部自分が悪い」などと自分をいじめたりすると、病気が現れることがあります。
現代は、離婚の増加や晩婚化、共働きの増加など、家庭問題で葛藤をつくりやすい時代です。日々心を見つめることが大切でしょう。

処方箋 4 カルマ、人生計画によってがんを患う場合も

心の不調和や人間関係の葛藤以外にも、病気になる原因はあります。
例えば、「全部自分でやらないと気が済まず、無理をして倒れてしまう」など、毎回悪い結果をもたらしてしまう考え方や行動のパターンはありませんか? そういった心の傾向性は、実は過去世から持ち越したカルマである場合があります。それに気付く機会が、がんという形で現れることがあるのです。その場合、自らの傾向性の間違いに気付き、改めていくことでカルマが崩壊し、病気も治ることがあります。

そのほかにも、生まれてくる前に立てた人生計画として、あえてがんを患うことを決めてくる人もいます。回復せずに亡くなってしまう方もいますが、人間の本質は、肉体ではなく、その中に宿っている魂。永遠の生命を持って、この世とあの世を生まれ変わっている存在です。この世に生まれてくるのは、自らを鍛え、人格を向上させるためなのです。ですから、がんを通してさまざまな心の糧を得て、あの世へと旅立ったのであれば、それは立派な生き方だと言えます。

(「Are You Happy?」2018年12月号)

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