
蓄財の達人・本多静六が実践していた、お金の使い方を紹介します。
本多静六は、11歳のときに父を亡くし、実家の借金返済のため、野良仕事の傍ら勉学に励む少年時代を送りました。19歳で東京山林学校(現・東大農学部)に入学したものの、第一期試験で落第。しかし、それを機に猛勉強し、見事最優等生となった静六は、平凡であっても、努力次第で道は拓けることを悟ります。
26歳で東京帝国大学の助教授となり、俸給をもらう立場になりますが、当時の年収は普通に生活すれば使い切ってしまう程度のものでした。そこで静六は、月給から4分の1を差し引いて貯金する「四分の一天引き法」を実行します。当初、月末はごま塩ご飯でしのぐほど苦しい生活でしたが、臨時収入にも手をつけず、積み上げた貯金を元手にした投資で財を殖やすことに成功。60歳のときには数百万円(現在の数十億円)にも上りました。本業の林学博士としても、日比谷公園をはじめとする全国数百カ所の公園の設計や、水源林の保護などに尽力しています。
お金とは、職業を道楽化することで自然と溜まる〝粕かす〞に過ぎない。努力そのものが幸福なのだ――。それが静六の人生哲学でした。その言葉通り、定年と同時にほぼ全財産を社会事業へ寄付。生涯現役で働き続けました。こうして静六が生み出した莫大な富は、学校建設や奨学金の資金となり、今もなお、未来を担う若者たちに、勉強のチャンスを与え続けています。
自分づくりのために使う
静六は節約を徹底しながらも、自分づくりのためには出費を惜しみませんでした。宗教、哲学、歴史、経済、法制など多分野の新刊書を読み、私費で19回もの海外渡航を実現。こうして蓄えた知見は講演活動や370冊を超える本の執筆など、知的生産を支えました。
富を殖(ふ)やすために使う
鉄道や山林などへの投資によって富を何倍にも殖やした静六。焦ったり、欲を出したりして自分の実力以上に儲けようとすることや、賭博など人のためにならないもの、流行り物などへの投資を戒め、将来性のある事業を選ぶなど、堅実な投資を勧めています。
世のため人のために使う
静六はすぐには利益の出ない奨学金や公園、学校、図書館の建設などに私財を投じました。「精神的享楽のためには、いくら金を使っても身に害はなく、自分も人をも幸福にする」。静六はこのように語り、慈善事業や公共事業への寄付を喜びとしていたのです。
本多静六が徹底した無駄のない暮らし
1.シンプルライフの実践
本多家の暮らしは今で言うシンプルライフ。必要以上の物や、見せかけだけの広い家を持たないことで、無駄な出費を抑えていました。
2.粗食&散歩の健康生活
肉や魚など、脂の多い食事は「ゼイタク病」を引き起こすとして避け、野菜を中心とした粗食と散歩を取り入れていました。
3.物は徹底的に使い切る
裏紙を利用する、捨ててある鉛筆を拾って使う、洋服など修理できるものはとことん愛用するなど、絶対に物を粗末にしませんでした。
4.浪費を防ぐ「つもり買い」
欲しいと思ったときは、「買って店に預けたつもりでお金は貯金する」という「つもり買い」で無駄遣いを防いでいました。
5.おもてなしは物より心で
おつきあいは形式より真心の交換こそ大切に、というのが静六のモットー。あえて地味にもてなすなど、互いに苦にならない工夫をしました。
(「Are You Happy?」2022年2月号)
大阪よ、日本を救え!真なる繁栄の秘訣 好評掲載中!



