認知症をはじめ、さまざまな病気を患う方の心身のケアにあたっている木村謙介先生に、認知症になる本当の原因を聞きました。
◇体の面◇生活習慣病が認知症のリスクを高めます。
発症まで25年!? 認知症はじわじわと進んでいる
「認知症」というのは、一般的に、成年期以降に記憶や言語、知覚、思考などに関する脳の領域が何らかの原因で障害され、日常生活に支障をきたしている状態のことで、今や65歳以上の6人に1人が認知症になっていると言われています。
認知症の一歩手前の「軽度認知障害」の方も、同じくらいいると推定されているので、認知症になる可能性は誰にでもあると言えるでしょう。
実は認知症は、発症する約25年前から脳の変化が始まっており、その間、潜在的に進行しています。そのため、まだ発症していないうちに、いかに予防するかが重要です。
認知症の根本原因はまだ解明されていない
認知症の根本原因や治療法については、残念ながら現代医学ではまだ解明されていません。ただ、認知症になる方の多くは生活習慣病にかかっていると言われています。
認知症には、さまざまな種類がありますが、約70%は「アルツハイマー型認知症」で、約20%が「血管性認知症」です。
血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管の病気によるものなので、その背景には、「糖尿病」や「高血圧」、「高コレステロール血症」などの生活習慣病が関係していることがはっきりしています。
アルツハイマー型認知症は、「アミロイドβタンパク質」という異常タンパク質が脳内に蓄積していくことで発症しますが、それも生活習慣病が大きく関係していることが分かってきています。
また最近の研究では……
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▶ 認知症は「心」が大きく関係している
▶ 認知症が教えてくれる生きることの意味
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