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塾をサボっているのに辞めようとしません。〔竜の口法子校長の熱烈エール もう大丈夫!〕

〔今月のお悩み〕
中学 1 年になる息子が塾をサボっています。お金もかかっているので、「サボるなら、塾を辞めなさい」と言っているのですが、「絶対辞めたくない」と、辞めることには抵抗してきます。本人の様子を見ている限り、塾でいじめられていることもなく、何が原因でサボっているのかよく分かりません。どのように注意をしたらいいでしょうか。(38 歳/福岡県)

「お金の話」をちゃんと説明する

息子さんは、いじめやトラブルはないのに、塾を「絶対に辞めたくない」と言って、塾をサボるのであれば、何か理由があるのでしょう。原因が分からなければ、まずはお母さんが、「お金の話」をしっかりと息子さんに語ってみてください。毎月かかる塾代を計算して、家計をやりくりしていること、親が懸命に働いて、生活費の中からその費用を工面していることなど、塾に通わせるのは容易なことではないということを伝えるのです。

そして、「塾を続けたいなら、月謝は用意する。だからサボらずに行こう」と約束してください。そのとき、お子さんが本音を言い始めたら、決して話を遮さえぎらずに聞いてあげましょう。

塾をサボってしまう本当の理由とは

私の推測ですが、「勉強がしたくない」ということが原因の一つとして考えられます。「塾の勉強についていけない」「塾での授業が分からず苦痛だ」「塾で行われるテストの点数が低い」など、勉強に前向きになれない理由があるのかもしれません。お母さんから塾の先生に、お子さんの勉強の状況を聞き、相談してみるのも良いと思います。

もう一つの理由として、塾と学校のダブルスクールで疲れてしまい、体力的にも精神的にもきつい、と感じていることも考えられます。小学校までは時間に余裕がありましたが、中学生になると部活も始まります。学校、部活、塾と、息つく暇もなくなり、ストレスを感じている子供も多くなっています。結果的に塾と学校を両立できず、実力以下の成績になってしまう学生もいるようです。

私が高校生のころ、学校よりも塾を優先していた友人は、「塾では丁寧に勉強を教えてくれるし、学校とは違う友人と仲良くなれて楽しい」と言っていたので、友人関係を気にして辞めたくないと言っているのかもしれません。

学校の授業で学びきることが理想 

また、当時から「公立中学では、塾で勉強しないと有名校に行けない」と言われていて、おかしなことですが「学校では寝る。勉強は塾でやる」と豪語する友人もいました。お子さんは、「塾を辞めてしまったら、成績が下がる」と思っているのかもしれませんね。

しかし本来、勉強は学校の授業で学びきるのが理想です。授業の時間は、中学生の平日の大半を占めています。この時間に集中して必要な学びを得られるのであれば、保護者の経済的負担も、子供の体力的負担も少なくなります。 

そこで、一度思い切って、学校の勉強に集中し、その後の成績の変化を見てみる、という方法もあります。よく息子さんと話し合ってみてください。もう大丈夫‼

(「Are You Happy?」2021年1月号)

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