〔介護STORY〕認知症の実母を自宅で看取って

10年以上にわたり、認知症の症状がある母・久恵さんを自宅で介護し看取ったKさんが、幸せな介護にたどりつくまでの道のりを聞きました。

突然始まった「物盗られ妄想」

2009年4月、大阪で一人暮らしをしていた実母から電話が入りました。
「私の貯金通帳と印鑑がないのよ!」
当時、東京で仕事をしていた私は、とりあえず部屋を探してみるよう母を促しました。ところがその2日後には、今度は財布と家の鍵がなくなったと騒ぎます。そして、母の口から信じられない言葉が……。
「私、犯人知ってるねん。あんたやろ。私が留守の間に盗って、東京に帰ったんや!こんなことするのは、あんたしかおらん!」

これはただ事ではないと不安にかられ、翌日急いで実家に帰ると、そこには、こわばった顔をした母がいました。その年の正月に帰省したとき、笑顔で迎えてくれた母とはまるで別人のようです。父も弟もすで
に亡くなっており、とても一人にできないと思った私はすぐに仕事を退職。その年の夏、46年ぶりに母と同居することになりました。

一緒に暮らし始めると、母がどうして物を失くすのか分かりました。置き場を決めていても、夜になると違う場所へ隠し、朝にはそれを覚えていないのです。見つかっても、「私は置かない。あんたが置いたんや」と言い張ります。「もしかして母は認知症では」と疑い、健康診断に行こうと呼びかけましたが、その途端、母は怒り出しました。
「私は認知症じゃない。医者になんか行く必要はありません!」

若いときの母は、和裁や洋裁、お茶、お花など、何でもできる人で、こんなにわがままで、頑固な母を見たことがなかった私は、母の変化を受け入れられませんでした。

1988年から幸福の科学に入信していた私は、実家に引っ越した後も支部に通いました。

続きは本誌でお読みいただけます
▶ 「もうこの家、地獄や!」
▶ 母の介護は今しかできない
▶ 「生きていてくれてよかった」

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