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中学生の息子の本嫌いに悩んでいます。〔竜の口法子校長の熱烈エール〕

〔今回のお悩み〕
中学2年生の次男は、ゲームの攻略本以外の本を読もうとせず、暇さえあればスマホをいじっています。大学1年生の長男は読書家だったので、余計に次男が心配になってきました。息子に本を読ませるにはどうしたらよいでしょうか。

大学1 年生の男の子と中学2 年生の男の子のママ(50 代)

コツコツと地道に努力する力を養う読書の習慣

日本の中高生、大学生の「本離れ」は深刻です。昨年2月に発表された「学生生活実態調査」では、一日の読書時間が「0分」という大学生が半数近くに上りました。
そして、本に取って代わったのがスマホです。お子さんもゲーム好きということですから、スマホのオンラインゲームなどに夢中なのかもしれませんね。刺激的で、簡単に得られる達成感などから、ゲームにハマる若者は急増しています。
昨年、若者のゲーム依存に関する初めての実態調査が行われました。それによると、10歳から29歳の5人に1人が平日に3時間以上のゲームをしており、さらに「学業に影響が出ている」、「朝起きられない」など、生活に支障が出る「ネット依存」の疑いのある中高生は、52万人にも上ると、公表されました。

勉強やスポーツで、目標を達成するには、コツコツとした地道な努力が必要ですが、勤勉な精神を育むには、やはり、読書の習慣をつくることが最適です。今後は、「才能」よりも「努力」によって道は開けて
いく時代になりますから、息子さんも発奮し、自助の精神で、将来自分の夢を叶えるような子に育ってほしいですね。

親子で読書の喜びを味わおう

息子さんを本好きにする方法は、まず、息子さんの関心のある分野の易しい本から少しずつ読み進め、活字を読む喜びを覚えさせていくことです。お母さんは一度に欲を出さずに、興味のある分野の本を家に増やしていってください。難しくて最初から投げ出さないよう、小学生向けの「偉人伝」などがおすすめです。読みやすいのももちろんですが、古今東西の偉人たちが皆持っていた「志」というものの大切さが体に染み込んできます。そして、ある程度、冊数を読んだら、少し範囲を広げるという「レンガを積み重ねるような読書法」を心がけましょう。

このとき大切なのは、息子さんの強みに着目し、お兄さんと比較しないようにすることです。兄弟でも個性は違い、魂は別ですから、焦らなくても大丈夫です。息子さんが少しでも読書をしたらほめて、一緒に話すようにしましょう。

実は、息子さんを本好きにする一番の方法は、お母さんが本好きになることです。息子さんが興味のある話題に関係しそうな本を読み、時々感想を話し合うことを試みてください。反抗期ですから、過干渉は嫌がると思いますので、さりげない会話で十分です。お母さんに話して理解してもらえたと分かると、子供はとてもうれしいのです。一緒に買い物に行き、途中で本屋さんに寄って新しい本を選ぶのもいいですね。

息子さんは、ゲームの刺激と読書をした深い満足感とは、圧倒的に質が違うのだと実感していくでしょう。もう大丈夫!!

 (「Are You Happy?」2020年4月号)

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