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三首であか抜ける①〔岡野宏のビューティーレッスン〕

三首を見直す

服をセンス良く着こなすためには、首、手首、足首の3つの首に気を配りましょう。ファッションの悩みは、この三首の肌の見せ具合を変えることで解決することが多く、余分な物、フリル、たるみ、大きめ、長めのデザインは取り払い、肌を見せてシンプル感を積極的に出すと、イキイキと軽い印象になります。軽さは、あか抜けるひとつの方法です。肌の見せる分量によって、軽さだけでなく、爽やかさ、明るさ、真面目さなど印象が変わります。

肌の分量で変わる

襟の開き具合は、心の開放度合いを演出する部分です。TBS「サンデーモーニング」の解説委員を務める青木理さんの胸元は大きく開き、心の開放感が感じられて、現場を飛び回るフットワークの良さを連想させます。一方、肌を見せない状態は、純粋さや真面目さを連想させます。学生の詰め襟がその良い例でしょう。
しかし、時によっては閉めることで、相手を遠ざけていることがあります。同じく「サンデーモーニング」で青木さんの隣に座る寺島実郎さんは、ダブルジャケットのVゾーン、Yシャツの胸元がともに閉じられ、苦しそうで気になっていました。どこか取っつきにくさを感じさせます。

ところが、あるときからジャケットのVゾーンを長めにとり、シャツの胸元から肌がちらりと見えるスタイルに変えられました。上品さも残るその見せ具合のおかげか、彼の言葉がすっと入ってきます。襟元の開き具合ひとつで、言葉の伝わり方に影響を与えているのがよく分かります。言葉が伝わりにくいと思うとき、場面や相手に合わせて、服の着こなし方を変えてみるのもひとつの方法です。

首回りで女度を変える

女性は首の見せ方で女ぶりが変わります。首から鎖骨にかけてのデコルテラインを見せると顔回りがすっきり見えて、大人っぽい印象になります。
丸首はラフな印象でかわいく見えますが、平凡を演出する形です。横にラインが伸びるボートネックは鎖骨が見えやすいのですが、太った人が着ると横に広がって見えます。

女性らしさを演出したいなら、首を長く見せ、あか抜けさせてくれるシャープなVネックを選びましょう。丸首を着ていた人がVネックで鎖骨を見せるようになると色気を感じさせ、身のこなしも大人びてきます。

女優の夏木マリさんは、1枚のシャツの襟元で女性のタイプを演じ分けます。襟元をぴたっと締めて、しっかり者のOLの役を演じたかと思えば、「もう少しラフな感じに」との演出家からの注文に、ボタンをひとつ外して、きりっとした中に親近感を加えました。さらに、もうひとつ胸のボタンを外し、襟も立てて肌の白さを襟足から胸元までつなげます。あっという間に女っぽさが増しました。彼女を見ていると、やはり、おしゃれな人は、着こなし方が上手いのだなと思います。

自慢の首は見せよう

人が誇張するところは、その人の自慢の箇所で、足のきれいな人はミニスカートをはき、腕や指先が自慢の人はノースリーブを着ます。

森光子さんは、シミ一つない真っ白い自慢の肌を、秋風が吹き始めても、風邪気味のときでも、ワンピースの半袖から見せられていました。 ある取材で森さんが、こんなことをおっしゃっていました。

「肌を隠す文化で育った人にとって、肌を見せることは、相手に心を開いている意思表示になります。ファッションのためだけではないのですよ」相手をリラックスさせ、かつその人の魅力も上がって見える首の見せ方、肌の分量はその人ごとに違います。次回は、残りの二首である足首、手首についてお伝えします。似合わないと思っていた服も、この三首から見直してみてください。

© K’s color atelier

花器が花を選ぶ? 花が花器を選ぶ?

今月のレッスン

鏡の前で、一枚のシャツの襟の開き具合を変えてみましょう。

 (「Are You Happy?」2020年11月号)


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