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おしゃれなマスク選び〔岡野宏のビューティーレッスン〕

マスクの柄選び

街中でマスクを見ていると、花柄やオーロラ柄、雲の柄など、機能的な面だけでなく、ファッションの一部として扱われていると感じます。おしゃれな人が多いパリやNYでは、どんなカッコいいマスクが着けられているかとお思いでしょうが、欧米では、今回のコロナ禍で初めてマスクを着けたという人が多く、ファッション面ではまだまだこれからです。 
もともと日本や韓国では、マスクを着ける文化があるため種類も多く、韓国製のきれいなピンクやパステル調のマスクがパリに送られると、即完売したと聞きました。売れ筋は淡いパステル調のマスクで、日本で人気の花や蔦(つた)の柄は、全身とのバランスが取れないため人気がないそうです。

柄物の注意点

花々のモチーフなど、はっきりと強いデザインもののマスクは、それだけが浮いてしまい、全身の統一が取りにくいので注意が必要です。西村経済再生相が日本人として初めて、横ストライプのマスクをしてテレビに出ていました。大事な話をしているのに、目がいくのはマスクばかり。また、菅官房長官がアイヌ模様のマスクをしていたときも、デザインはカッコいいのですが浮いて見え、柄だけが印象に残りました。それが計算上のものならば成功ですが、おしゃれにおいてはバランスが取れていないので落第です。強い印象のものを身に着けると、背後に何か隠しているのではと思うのが人情です。その「後ろ」にあるものが気になり、目をそらせたい何かがあるのではと勘ぐりたくなるのは、私だけではないでしょう。

マスクの色選び

ウキウキするようなピンク色のマスクを着けたくなる人もいるかもしれませんが、自分の肌よりきれいな色のマスクは、対比が起きて肌がくすんで見えます。自分の肌をきれいに見せたい場合は、肌よりくすんだ色のピンクを選ぶとよいでしょう。とくに日本人には、オレンジがかったものやサーモンピンク系がよく似合います。韓国で発売され、日本でも男性やおしゃれな女性に人気がある黒やダークグレーのマスクは顏を引き締めて見せますが、目の印象が薄らぎます。瞳より明るめのグレーを選べば、目の印象を妨げることなく、夏場でも涼しげに映り、ビジネスシーンにも合わせやすいでしょう。

日焼けに注意

韓国からパリに輸出された「スピン・ゴールド」と呼ばれる世界最高峰のコットンを使った、日本円にして1枚1万円のマスクがあります。1枚でもインフルエンザウィルスが通過しにくいインターロックという織り方を採用し、呼吸も楽で紫外線も透過するため、清潔感もあるそうです。ハワイに行ったフランキー堺さんが、そのコットンで作った水玉模様の水着で浜辺に横たわったところ、翌日、肌にくっきり黒い水玉の日焼け跡がついてしまったそうです。スピン・ゴールドに限らず、柄物のマスクで紫外線が透過するものは、日焼け跡が入れ墨のようについてしまうのでご注意を。

似合うマスクの形は?

マスクの形を選ぶとき、正面は注意するのですが、横顔にはなかなか気が回りません。3Dマスクは横から見ると鳥のくちばしのように見え、カラス天狗のようだと言った人がいますが、その通りでキリッと見えます。一方おおらかさや、ゆったりした雰囲気を出したい人が3Dマスクをすると、印象がちぐはぐになります。その場合は、カーブがなだらかなものを選ぶとよいでしょう。マスクをすると顔がぺちゃんこに見える人は、真ん中に切り替えがあるものを選ぶと鼻高に見えます。また、布の切れ目の縫い合わせが鼻の穴に直接付かないので、呼吸が楽です。次回は、マスクとメークをテーマにお伝えする予定です。

© K’s color atelier

場やスタイルに合わせてマスクも変えてみては。

今月のレッスン

マスクは全身のバランスから選ぶと浮くことがありません。

 (「Are You Happy?」2020年9月号)


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