岡野先生8月

夏に赤を身につける【岡野宏のビューティーレッスン さあ、はじめましょうか!】第4回   

40年にわたりNHK美粧部に在籍し、国内外の女優や政治家などのメークアップに携わってきた岡野宏さんが考える「魅力ある人」とは? さあ、一緒に美しさへの一歩を踏み出しましょう。

シミやシワを弱めて見せる赤

夏の太陽に負けない強さを持つ赤色は、口紅や衣装で身につけると、顔にできたシミやシワの印象を弱めてくれる働きがあります。そんな赤色をわが物にしてみたいと思いませんか?

グロスとマットで表情を変える

パリのモンマルトルにあるムーラン・ルージュという歴史あるキャバレーで、魅力的な2種類の赤い唇に出会いました。
ひとつは、女優マレーネ・デートリッヒが3年間、手塩にかけて育てたアフリカの少女の唇です。モカ・チョコレート色の肌に、きらめく赤い唇。そのとき、初めてグロスというものを知ったのですが、伝統あるキャバレーの中で人間臭さが消された光る赤は、新しいスター誕生を予感させました。
それに対して、ショーのラストを飾るカンカンの踊り子たちの口紅のマットな赤の華やかさといったらありません。以前、シラク前仏大統領が、「カンカンの踊り子の赤は、ムーラン・ルージュの看板と同じ風車の赤で、大衆的に見えますが、実はツーンとすました赤、世界一の踊り子のプライドを表した色なのです」と教えてくださいました。
赤は、見せ方でその表情をさまざまに変えるということを改めて感じたのです……

Ⓒ K’s color atelier
8月号表紙
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岡野宏 

岡野宏先生

1940年、東京生まれ。テレビ白黒時代よりNHKアート美粧部に在籍。40年以上にわたり、国内外の俳優だけでなく、田中角栄をはじめとする歴代総理、松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫などの経営者や、川端康成、司馬遼太郎などの文化人まで、延べ11万人のメイクやイメージづくりを行う。“「顔」はその人を表す名刺であり、また顔とは頭からつま先までである”という考えのもとに行うイメージづくりには定評があり、吉永小百合の代表作となった「夢千代日記」のメイクや市川海老蔵のデビューイメージ指導も担当。NHK大河ドラマ、紅白歌合戦等のチーフディレクターを務め、2000年にNHK退所後は、キャスターや政治家、企業向けにイメージアップの研修や講演活動などを国内外で行っている。選挙ポスターを担当した議員は必ず当選すると言われ、「縁起がいい」と美濃部亮吉元東京都知事から記念撮影をねだられたこともある。著書に『一流の顔』(幻冬舎)、『渡る世間は顔しだい』(幻冬舎)、『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀』(ダイヤモンド社)、『心をつかむ顔力 コンプレックスを強さに変える法則』(PHP研究所)等。