【INTERVIEW】税理士 八島依子さん「お金の本質は“エネルギー”です。」

国際線のCAから、まったくの異業種である税理士に転身。ふたりの子供を育てながら、現在は税理士事務所を経営している八島依子さんに、著書『お金に愛される人は、美しい財布を使っている』に込めた思いや豊かな人たちの共通点について伺いました。

矢島依子さん

 

お金に愛される人とは?

私は税理士になる前は国際線のCAとして勤めていて、職業柄、豊かな人を大勢見てきました。その中の多くの方が、財布を美しく使われているのが印象的で、3月に『お金に愛される人は、美しい財布を使っている』という書籍を出版したのです。「お金に愛される人」とは、お金を大切に扱える人ではないでしょうか。

「お金を持っている人は卑しい」「お金の話をするのははしたない」と思うか、「お金があるから今の生活が送れている」と思うかで、お金の扱い方に違いが出てくるように感じます。後者のように考えて、お金を「好き」と思えると、好きな人のことは邪険に扱わないように、お金も丁寧に扱ってあげようという気持ちになりますよね。そうすると、お財布の状態も重要になります。それは一概に「新しい財布にしなくてはいけない」ということではなく、お財布をきれいに保ち、「お金にとって居心地がいい空間」をつくることが大事なのだと思います。

お金の本質は「エネルギー」です。お金に愛されるためには、どういうエネルギーを乗せて使うかも大切。お金は「またお金を使ってしまった」とネガティブなエネルギーを乗せる人からは逃げていき、「人の役に立っておいで。また帰ってきてね」とプラスのエネルギーを乗せて送り出してあげる人の元には帰ってきてくれるのです。私たちも、いつもニコニコしていて人の役に立つことを考えている人には惹かれるように、お金も「またこの人の元に戻ってきたい」と思うのではないでしょうか。

感謝の気持ちを持っていると、見えないところにも〝貯金〟ができていくと思っています。私はこれを「神様のポケットにお金が貯まる」と言っています。神様のポケットに貯められたものは、お金という形ではなくても、〝人脈〟や〝アイディア〟など、別の姿になって戻ってくるのです。

また、感謝ができる人は「自分が与えられていること」や「普通に日常生活が送れること自体が幸せだということ」に気づけている人だと思います。お金のためだけではなく、この先の人生のためにも、そういう考え方を持っていたほうが幸せになれますよね。

 

美しい「お金の貯め方」

お金を大切にしようと思いすぎて「節約しなくちゃ」「もっと貯めなくちゃ」という考えに囚われてしまうと、執着になってしまいます。「お金は卑しい」という思いは、「お金が欲しいけど手に入らない自分」を慰めるためのものであることも多く、お金を持っている人への嫉妬になりやすいので、気をつけなくてはいけませんね。

豊かな人の話を聞いたり、お金に関する勉強をしても、「私には無理」「そういう風にできるわけがない」と、"でも"や"だって"という言い訳ばかりが口をついてしまう人もいます。でも本当にお金を手にしたいのであれば、そういった「考え方のクセ」を一旦置き、「どうしたらいいか」を考えて、今の自分にできることをしていったほうがいいのではないでしょうか。今持っているお金を引き留めることや、今すぐお金を得ることにこだわるのではなく、「10年後、20年後のお金に結びつくこと」をコツコツと始めることが大切です。

出産を機にCAを辞めた私は、長男が1歳のときに離婚してシングルマザーになりました。そこから、パートと子育てをしながら税理士試験の勉強を始めたのですが、実はすべての試験に合格するまでに7年かかったのです。最初はひたすら"子供のため"という思いが原動力でした。しかし何年か経って、「『母子家庭だと、子供が後ろ指を指されたらかわいそう』と思って頑張っていたけれど、本当はそう言われる自分自身がかわいそうだと思っていたんだ」と気づいたのです。それからは「10年後、20年後の自分のために頑張ろう」という気持ちに切り替え、努力を続けることができました。あのころの私に、今こうして税理士として仕事をしている自分を見せたいくらいです。でも本当に見せたら、油断して努力しなくなってしまうかもしれません(笑)。

今、長男は大学生になって一人暮らしをしていますが、高校生のときの進路希望書に「将来の夢は社長」と書いていたことがあります。仕事柄、経営者の方の話をすることも多いですし、私が活き活きと仕事をしている姿を後ろで見てくれていたんだなと思い、うれしくなりました。

 
(「Are You Happy?」2017年8月号より一部抜粋)