人気小児科医に聞きました お母さんの「ほめ言葉」は子どもの心の栄養

portrait of asian mother and baby

子どもの頭痛や腹痛などのさまざまな症状は、もしかしたら「心の声」を訴えているサインかもしれません。『機嫌のいい子に育つママの口ぐせ』著者である小児科医の上田隆先生に、子どもの心の声をキャッチするコツと、機嫌のいい子に育てるための「ほめ言葉」についてお聞きしました。

 

ひょっとして心のサイン?
子どもの「からだコトバ」

「お腹が痛い」「頭が痛い」「せきが出る」など、子どもが訴えるさまざまな症状。病院に行って検査しても原因がわからなかったり、症状をくり返すときは、「心の声」を聞いてほしいというサインかもしれません。

私は、小児科医としてさまざまな子どもたちと出会ううちに、感情を言葉で伝えられない子どもたちは、心の声を「からだコトバ」として、体で表現しているということに気がつきました。

 

愛情不足でからだの成長を止めてしまった女の子

医師となって間もないとき、2歳から4歳までのあいだに1センチも身長が伸びなかったという5歳の女の子に出会いました。心配した両親はたくさんの病院をめぐり、さまざまな検査をしましたが、原因は不明。担当医師となった私は、反対するご両親を説得し、女の子を数カ月間病院であずからせてもらうことにしました。その間、幼稚園へは病院から通い、お母さんには毎日病院のベッドで添い寝をしてもらいました。

その女の子は年子の3人兄弟の真ん中で育てやすかったといいます。そのため、家族の注目は上の子と下の子に注がれ、いつの間にか家族の関心から外れてしまったのではないか、「愛情不足」が原因ではないかと私は思ったのです。

入院をして、お母さんとのふたりだけの時間に「愛」をいっぱい感じとったのでしょう。その子の身長は、ぐんぐんと伸びていきました。

そんな奇跡のようなできごとを目の当たりにし、私は愛の力の偉大さに胸が熱くなりました。それほどまでに「心の力」は大きいのです。

 

子どもの心の苦しみを救う「魔法のことば」

もし、お子さんが「からだコトバを出しているな」と感じたら、どうか心の声に耳を傾け、原因を探してあげてください。子どものからだコトバは、子育ての修正のチャンスです。お母さんが子どもの心の苦しみを理解し、「この子はどんな言葉をかけてほしいのかな」と考えるうちに、自然とその苦しみを救う言葉が出てくるでしょう。私はそれを「魔法のことば」と呼んでいます。そして、その言葉を意識してくり返すうちに習慣化され、お母さんの口ぐせになれば、子どもは自然に機嫌のいい子に育つのです。

 

子どもを伸ばすお母さんの「ほめ言葉」の力

子どもはお母さんの愛をうけて育ちます。そして、お母さんの「心の力」が子育てに大きな影響を与えています。ポジティブで明るい思いを持ち、「いい子だね」「すごいね」などの言葉でほめてあげましょう。

「うちの子は、言うことを聞かないし、勉強もできないから、ほめるところがないわ……」と思うお母さんもいらっしゃるかもしれません。そんなときは、“原点”に返ってみてください。わが子が生まれるときに願った、「無事に生まれてくれたら、なにも言うことはない――」という思いを思い出してみましょう。赤ちゃんが生まれたとき、何の成果も出していなくても「いい子だね」「かわいいね」と、ほめたはずです。縁あって生まれてきてくれたわが子です。そのことに感謝し、存在自体をほめてあげましょう。それが子どもの心の栄養となり、どこまでもたくましく成長してゆくのです。

 

子育ては未来をつくる神聖で価値ある大きな仕事

私の好きな言葉に「子どもは未来である」という言葉があります。まさに未来を担う子どもたちを育てる「子育て」は、とても神聖で価値のある大きな仕事です。どうか、もっと誇りを持ってください。「神様から授かった大切な天使を天使のまま育てる」という思いで、輝く未来をつくっていきましょう。

 

子どもにかけてあげたい3つのほめ言葉

1努力して成果を出したことをほめる
2成果は出なくても努力したことをほめる
3努力も成果もなくても「存在」をほめる

(2013年6月号)

上田隆さんの本

『機嫌のいい子に育つママの口ぐせ』

『機嫌のいい子に育つママの口ぐせ』

上田隆 著/幸福の科学出版
子どもの「泣く」「ぐずる」「病気ばかりする」は、じつは子どもの「からだコトバ」だった!?そんなママの悩みを「魔法のことば」で一気に解決。子どもを「機嫌のいい子に育てたい」と願うママたちの必読バイブル。


Profile

上田隆 

小児科医

1953年生まれ。阿南共栄病院副院長・小児科医。徳島大学医学部卒業。日々の診療のかたわら、全国での講演、テレビ出演、医療専門雑誌への連載執筆など精力的に活動。著書に『機嫌のいい子に育つママの口ぐせ』、『生まれる前からハッピー育児!』(ともに幸福の科学出版)がある。