
<腰痛の主な原因>
・ 冷え
・ 姿勢の悪さ
・ 加齢
・ 運動不足
「日本の国民病」と言われているように、日本人の3人に1人は腰痛持ちというデータがあります。東洋医学では、腰や膝は気の流れが集中しやすく、〝悪い気〟を受けやすいところだと考えられています。
腰痛の主な原因は、筋力の低下、冷え、姿勢の悪さ等が挙げられます。特に筋肉量が少ない女性は体が冷えやすいので、腰痛で悩んでいる人は多いはず。なるべく運動を習慣にして筋肉量を増やし、体を冷やさない食事や生活スタイルを心がけましょう
また、姿勢の悪さも腰痛の大きな原因になります。人間の体は横から見ると、ゆるやかなS字カーブを描いています。普段から姿勢が悪く猫背になっていたり、ヒールをよく履く方は、このS字カーブが崩れてしまい、その結果、腰椎に大きな負担がかかって腰痛を引き起こしてしまうのです。立っているときよりも、座っているときのほうが腰への負担が大きいと言われているので、デスクワークの方は気をつけましょう。
腰痛に聞く漢方として一番よく使われるのは、疎経活血湯(そけいかっけつとう)です。これだけで効かないときは、頓服として芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)をプラスしましょう。冷えが原因の腰痛には、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)がおすすめです。加齢で腰痛や足のしびれがある方には、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)を処方します。ただし、ぎっくり腰など急性の場合や、長引く慢性の腰痛は、別の病気の可能性があるので、まず専門医に相談を。
ストレッチで腰痛予防

腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチで腰痛を予防できます。足を前後に開いて、前膝を曲げながら腰を落とし、ももの前面を伸ばしましょう。反対側も同様に。
Point
お風呂上がりなどの体が温まったときにやりましょう。1日5回程度で十分。回数より、毎日続けることが大切です。
腰痛にならない「座り方」

PC画面は目の高さに
耳と肩、股関節の外側が一直線になるように姿勢をキープ。
おなかを引っ込める
おなかを引っ込めて、骨盤を立てるように座ります。
足を90度に開く
周りから足元が見えないようなら、足を90度に開いて座ると、腰への負担が軽減します。
足はぺったり床につける
足を床につけると、上半身の重みを逃がすことができます。体重はかかとに乗せましょう。
Column 呼吸に気をつけて
ストレッチや筋トレなどをやるときは、呼吸法がとても大事です。必ず力を入れるときに息を吐き、力を抜くときに息を吸いましょう。逆にすると効果が出ないばかりか、体を傷める原因に。
おすすめ漢方薬
腰痛の定番漢方 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
冷えが強いときに 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
痛みが強いときの頓服に 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
加齢による腰痛に 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
(「Are You Happy?」2022年8月号)