中国の人権弾圧の実態に義憤に駆られる
やわらかい声と優しい笑顔が印象的なかわい美和子さん。そんな温和な雰囲気とは裏腹に、かわいさんは2009年の衆院選に出馬して以来、国防強化を訴え続けている。
「当時、インターネットの記事をきっかけに、ウイグル(東トルキスタン)が中国に一夜にして占領されて、ひどい人権弾圧を受けていることを知ったんです。こんなことが許されていいのか、なぜマスコミはこれを報じないのか、なぜ国連は黙認しているのかと憤りを感じていました。誰かが何かしなければいけない――そういう思いが突き上げてきて、政治の世界に挑戦することにしました。中国はウイグルだけでなく、チベットや内モンゴルも同じように支配し、人権弾圧を行っています。これは決して他人事ではなく、日本の領土である尖閣諸島に対しても領有権を主張して、領海に頻繁に侵入してきています。それなのに日本人は危機感が薄いです。国防意識をしっかり持っていただきたくて、この10年間、自分の国は自分で守らなければいけないとお伝えし続けてきました」
本州の最西端に位置し、三方を海に囲まれた山口県は、朝鮮半島や中国大陸にも近く、古くから安全保障における要衝となっている。
「2018年に米軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機が60機移転されて、山口の岩国基地が極東最大規模の米軍基地になりました。岩国市民はそれを受け入れて、上手に共存しています。そうした土壌があるので、山口は日本の国防のモデルをつくっていけるのではないかと思っています。日本とアジアの平和と未来を考えるならば、唯一の同盟国であるアメリカともしっかり手を結んで、中国の覇権主義を止めなければいけません」
高度経済成長を再び!
「一期一会」を大事にしているかわいさん。10年間の活動を通して多くの人と出会うなかで強く感じていることがあるという。
「お会いする人の数が増えるほど、日本人って素晴らしいなと感じます。真面目で誠実で正直なんです。戦後、何もないところから日本を高度経済成長させ、先進国へと押し上げていった世代の方々が、仕事をリタイアされた今も寸暇を惜しんで畑に出て働かれている姿を見ると、尊敬の念を抱くとともに感動で胸がいっぱいになります。そうした方々のおかげで、今の日本の平和と豊かさがありますので、私たちはこれをさらに発展させて、子や孫の世代にバトンを渡さなければいけないと思っています」
特に今の若者に対する思いは強く、次のように語る。
「今の30代より若い人たちは高度経済成長期を経験していません。経済的に勢いのある時代を経験した人は、伸び伸びと自由な発想ができます。自分の可能性を試してみよう、海外に出てみようなどと夢を持ってチャレンジしていけます。ですから、昭和の高度経済成長を超える令和高度経済成長を実現させて、若い人たちに『未来は明るい』とワクワク感を味わってもらいたいんです」一方で、現在、政府が主導している「働き方改革」については〝働かせない改革〟だと断言する。
「働くことが好きな国民を働かせず、強みを弱みに変えて、経済成長を止めてしまっています。働きたい人には思う存分働いて稼がせてあげればいいのではないでしょうか。明治維新後の日本の近代化を進めたのは、藩命で密航し、イギリスに留学した『長州ファイブ』でした。初代首相・伊藤博文と初代外相・井上馨は有名ですが、ほかの3人も、井上勝は『鉄道の父』、遠藤勤助は『造幣の父』、山尾庸三は『日本工業の父』と呼ばれ、偉大な功績を残しています。そのように山口は産業発信の地でもありますので、産業を盛り上げて、ここから強い経済力を取り戻したいです」
選挙によって政治は変えられる
かわいさんは、「未来を担う若者たちが夢と希望を持てる社会にしたい」と、若い人たちに積極的に声をかけ、一人ひとりに語りかけている。
「テレビなどで政治家のモラルの低さなどを見ているからか、若い人ほど政治に関心がなくて選挙に行かないですよね。でも、そうした『どうせ変わらない』とあきらめている若い人たちに、『政治は国民一人ひとりのもので、選挙によって変えていける』ということを知っていただきたいんです。
ちょこっとコラム
男性が言えないからこそ訴えたい国防の大事さ
かわいさんが国防強化を訴えると、意外にも60代から80代の男性から「女性がそう言ってくれるのはありがたい」と声をかけられるという。「男性は批判を恐れて言えないそうです(笑)。女性の私が訴えると、『子供を守りたいと思うのと同じように国を守りたいと思うのだろう』と、母性からくる訴えだと感じるみたいです。そうした声にいつも勇気とエネルギーをいただいています」(かわいさん)
(「Are You Happy?」2019年8月号記事)
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