無償の愛って何?

9月29日に公開された映画「二十歳に還りたい。」は、孤独な晩年を送っていた主人公が、現代に生きながら、突然、二十歳の姿に還り、それまでの人生を思い返しながら、今度こそ後悔のない生き方をしようと新たな人生を生きる物語です。
本作で大きな鍵となるのが、「無償の愛に生きよ」「人を愛し、生かし、許せ」という“愛”にまつわる2つのフレーズ。そこで今回は、「無償の愛」とは何なのか、「人を愛し、人を生かし、人を許す」とはどういうことなのか、読者の体験談や幸福の科学の講師の解説などから探究します。

体験談
介護や子育てを通して私が与えていたのは、槍で突くような愛でした。

18年間の介護と2人の子供の子育てを経験した宮下美知代さん。当時の自分の思いが「奪う愛」だったことに気づき、「与える愛」の生き方に変わっていった過程を聞きました。

「どうして私が」という怒りでいっぱいだった義母の介護

私は昭和17年、戦争真っただ中に生まれました。父は戦争でモンゴルへ駆り出され、そのまま戦死。終戦後は、母と兄と母の叔父の家で10年ほどお世話になり、その後、叔父の家を出て3人で暮らしました。
父を亡くしたあとの生活は厳しく、私は高校には行かずに就職し、19歳で結婚。夫の実家に入り、会社に勤めながら家業の農業を手伝い、2人の子供に恵まれました。

そんななか、同居していた義母が、57、58歳になったころに体調を崩して動けなくなってしまい、介護が始まりました。しかし、当時の私はまだ30代。仕事と農業、さらには子育ての真っ最中で、下の子は、まだ保育園に行き始めたばかり。まったく余裕がありませんでした。

(どうして若い私が、まだ若い姑の世話をしなきゃいけないの?)

長男の嫁である私が義母の世話をするのは当然だと頭では理解していましたし、一生懸命にやっていましたが、心の中では、常に怒りと不満が渦巻いていたのです。

穏やかな心でお世話をしてあげたいのに、怒りの思いが出てきてしまう自分にさらに怒りが募ります。義母のことを他人の親だと思っているから、怒りが湧いてくるのではないか。自分の親だったら、こんなに怒りが込み上げてくるだろうか。そんな自問自答を悶々と繰り返す毎日でした。

(何か心を穏やかにしてくれるものはないだろうか)

そう思い、書店で本を探していたときに出合ったのが…(つづく)

本誌では上記の続きと、下記の記事をお読みいただけます
【体験談】無償の愛実践体験談1 周りの人たちをサポートすることが私の喜びです。
【体験談】無償の愛実践体験談2 仏の目でクルーを見られるように、接しています。
【体験談】無償の愛実践体験談3 私たちを生かしてくださる主の愛を伝えたい。

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