高齢化が進み、家族の介護をする人も増えています。
しかし、日常生活をスムーズに送るための介護の技術はあまり知られていません。
そこで今回は、家族の介護をする人だけではなく、街や公共の場などで困っている人を見かけたときにも使える、介護のプロの技をご紹介します。
日常の動きを安全に立つ・座る・歩くをサポートする技
困っている人をサポートしたいと思っても、無理に引っ張ったり持ち上げたりすれば、相手も自分もケガをしてしまうかもしれません。
お互いに安心・安全にサポートできる技を介護福祉士の櫻澤亨朗さんにお聞きしました。
介護は豊かな時間を過ごしてもらう接客業
「人を立たせる」という動作ひとつをとっても、相手の方の体の状態によってあらゆる方法があります。
ですから普段の仕事では、利用者様とコミュニケーションをとりながらどんな方法がいいかを探っているのですが、今回は、できるだけ安全にサポートすることを考えて基本的な動作をご紹介します。
私がいつも大切にしているのは、相手の気持ちになって自分の動き方を考えることと、利用者様の変化に気づくことです。
顔色や歩き方など細かな変化が、命に関わる病気につながっていることもあるので、特に気を付けています。
介護は豊かな時間を過ごしてもらうための接客業。
そのノウハウは、みなさんの日常にもきっと役立つと思います。
手の使い方
手のひらや指の付け根のあたりを使って、下から支えるように触れるのが基本です。
相手はモノではないので、指先に力を入れてつかむのはNG。
つかんだところが痣(あざ)になってしまうこともあるので気をつけましょう。
体の使い方る
体はなるべく相手に近づけ、足を開きます。
体の重心を近づけることで腰を痛めにくくなり、足を開くことで自分の体を安定させることができます。
つづく
本誌では上記の続きと、下記の記事をお読みいただけます
▶ 技1「ベッドから起こす」
技2「床から起こす」
技3「いすから立たせる」
技4「いすに座らせる」
技5「車いすに乗せる」
技6「車いすの押し方」
技7「歩くときのサポート」
▶ 気持ちよくサポートするには? 相手も自分も楽になる声かけの技
▶介護職のみなさんに聞きました 心から喜ばれたエピソード
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