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0才ちゃんといっしょ~0才児ママの心豊かな子育てライフのために その1~〔子育て110番〕

0才ちゃんを抱っこ

0才ちゃんは、よく泣きます。初めて子育てをするママは、泣き声を聞いただけで、ドキッとします。「なんで泣くのかな?」と心配にもなります。

でも、大丈夫。うちのおばあちゃんが笑いながら教えてくれました。「赤ちゃんはな、泣くのが商売やから、泣かなかったら商売上がったりや」。そして、近所迷惑なほど大声で泣く孫を見て、「子供は元気が何より! 立派な子を産んだな」とほめてくれました。

赤ちゃんは、まだおしゃべりができないから、何でも泣き声で伝えます。「ママ、おなかがすいたよ」「おむつがきもちわるいよ」「おようふくがチクチクする」「おはながつまったみたい」。

ママは、赤ちゃんが泣いても、あわてなくても大丈夫ですから、まずは、ゆっくり歩いて赤ちゃんのそばに行ってあげましょう。そして、ひとつ息を吸い込んで、息を吐き出しながら体の力もいっしょに抜きましょう。

次に、赤ちゃんの顔を覗きこんで、やさしいお目々で「もう大丈夫よ」のサインを送ってあげましょう。それから、赤ちゃんをびっくりさせないように、そっと抱っこしましょう。

ママが急いで抱っこすると、赤ちゃんもびっくりします。びっくりすると、余計に泣き止めなくなりますから、落ち着いて抱っこしましょうね。

また、早く泣き止んでほしいと、赤ちゃんを強めに揺さぶってしまいがちですが、どうか、おだやかな春の海のように、ゆったりと揺らしてあげましょう。抱っこは、赤ちゃんを泣き止ませる手段ではなく、赤ちゃんに安心を与えるための大切な方法なのです。

「泣くと、必ずママが来て抱っこしてくれる。抱っこされると安心する」。これは、赤ちゃんが最初に学習する、温かい愛情関係ですから、0才の間は、抱き癖を心配せずによく抱っこしてあげてください。

0才ちゃんと遊ぼ

生後2、3カ月までは、赤ちゃんの動きは少なめです。まずは、お目々とお目々で遊びましょう。

赤ちゃんには、最新機能のカメラ以上に優秀な「顔認識能力」が備わっていて、お目々でママのお顔を追いかけます。そして、目で見えるものから、たくさんのことを学び取ります。

まずは、赤ちゃんの機嫌がいい時間に、上向き寝の赤ちゃんの足元のほうから、やさしくお目々を合わせましょう。赤ちゃんが「あ、ママだ」という表情をしたら、ゆっくりと「いないいないばあ」をしてあげましょう。動体視力はまだありませんので、どんな動作もゆっくり見せてあげましょう。5、6カ月になったら、透けて見えるやわらかいシフォンスカーフで「いないいないばあ」をしても楽しいですね。

また、夏の暑さが去り、涼しい秋風が吹き始めたら、0才ちゃんといっしょにお散歩に出ましょう。最初は様子見で10分、慣れてきたら少しずつ時間を増やしましょう。心地良い外気は、赤ちゃんの肌や鼻腔を適度に刺激して、強くしてくれます。そして、0才ちゃんといっしょに街路樹やお空を眺めながら、「きれいね~」「いちょうの葉っぱはね、もうすぐ黄色くなるのよ」なんて会話してみましょう。睡眠不足気味の日々の育児の中にも、情緒豊かな時間を生み出せるといいですね。

(「Are You Happy?」2018年11月号)

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