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ここがポイント!生まれてから3才までの子育て〔子育て110番〕

よく見て、よく聴く

「せんせい、トイレトレーニングはいつごろからやればいいですか?」「絵本の読み聞かせは何才から始められますか?」「どうやってしつけをすればいいですか?」「お友だちを叩いたら、叱ったほうがいいですか?」などなど、毎日のようにママたちから子育ての質問をいただきます。

はじめての子育ては、わからないことだらけで、「どうしてあげればいいのか」「何をしてあげればいいのか」と悩む日々だと思います。

そんなママたちに、ぜひ伝えたいのが「受容」という心の姿勢です。

ママたちは、「わが子に何かをしてあげよう」という能動的な姿勢になっていることが多いのですが、生まれてから3才までの子育てでいちばん大事なことは、まず、わが子のことをよく見、よく聴くことです。そして、大きなやわらかい器になって、わが子を受け入れてあげることです。

心の姿勢が能動的になっているとき、人は、口と手がよく動きます。口や手を使って何かを発信しようとするからです。反対に、受け身になっているときは、目と耳がよく働きます。相手の発信するものを受け取ろうとするからです。

生まれてから3才くらいまでは、ママは、口より先に、目と耳をよく動かしてください。お子さんをよーく見てあげてください。どんな表情をしているか、どんな動きをしているか、その目が何を見ているのか。何が好きで、何が嫌いか。何に夢中になっているのかをよく見てあげてください。まだ幼くて、言葉にならない言葉も、よく聴いてあげてください。

そして、見えたもの、聴こえたものを通して、子供の個性を発見してあげましょう。多少的外れでもいいですから、自分とは違う魂の個性を発見し、感動し、喜んで受け入れてあげてください。これこそ、理由のない愛です。損得も、計算もない、無条件の愛です。

幼少期に、自分を無条件で受け入れてもらえた経験は、子供の心に「安心」という大きな人生の土台を作ります。子供が自分らしく、健やかに、大きく成長していくためには、この安心が大切なのです。

ママは、お口をとじて手は後ろへ

と、頭ではわかっていても、つい口が先に出てしまう、手が先に出てしまうというママに、魔法の呪文を教えましょう。「お口をとじて、手は後ろ。」ママは、自分の口と手の動きを封じてしまえばいいのです。そうすれば、自然と目と耳が仕事を始めます。

子供は、みんな天国から生まれてくるのですが、心の形はみんな違います。ママとも違う形をしています。三角ちゃんもいれば、四角くんもいる、六角くんだっている。

「どうして私と違うのかなあ」「どうして三角なのかなあ」といくら悩んでも、子供はあなたと同じ形にはなりません。あなたとは違う魂なのだから、同じ形じゃなくていいんです。

とはいえ、自分と違う個性を受け入れるというのは大変なことです。ときには痛みも衝撃もある。

でも、あなたにはあなたのよさがあるように、子供には子供のよさがある。あなたとは違うけれど、わが子だけの奥深い持ち味がある。それを、喜びながら発見してあげましょう。

(「Are You Happy?」2018年4月号)

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