年末には大そうじをしているのに、心はそうじをしたことがないかも……。反省によって心の中のゴミを取りのぞけば、すがすがしい気持ちとともに幸せな未来が引き寄せられるといいます。これはまさに誰にでもできる魔法。幸福の科学・横浜正心館の西尾五郎講師に、心の反省術「八正道」についてお聞きしました。
部屋のそうじをするように心の中もキレイに
慌しい毎日のなかで、ふと心に浮かぶ家族問題や人間関係などのさまざまな人生の悩み。「この悩みがなくなったら幸せになれるのに。一体この悩みはいつまで続くんだろう……」と、憂鬱な日々を過ごしている方もいらっしゃることでしょう。
実は、目には見えませんが、心の中も部屋と同じでそうじをしなければ、ゴミが溜まってしまうものなのです。「あれが欲しい、これが欲しい」という欲望や怒りの心、グチや不平・不満、悪口など、マイナスの感情が心の中に溜まっている状態はまるで、たくさんのゴミを積んだ「ゴミ屋敷」。それでは幸せを遠ざけてしまいます。
それらのマイナスの思い、「感情のゴミ」を見つけ、ていねいに取り除いていくことで、部屋のそうじをしたときのような晴れやかな気持ちになり、悩みから解放されていきます。その心のそうじ道具が、反省術「八正道」です。反省によって心のゴミを取り除けば、自然に感謝の思いが湧いてきます。
「感謝」と「与える愛」で心の中をピカピカに
心の中のゴミがなくなったら、最後の仕上げ「磨きこみ」です。床を磨くように、心の中を「感謝」の気持ちと人を思いやる「与える愛の心」でピカピカに磨きましょう。「以心伝心」というように、人と人の心は通じ合っていますから、自分が変われば、周りも変化していきます。それにより、幸せの連鎖が生まれ、現在も未来も輝き出すのです。ぜひ、みなさんも心のそうじ術「八正道」で快適な心の空間づくりに挑戦してみてください。
八正道とは?
「八正道」とは、2600年前のインドでお釈迦様が説かれた、人類を幸福にするための具体的な反省の方法論。目でものを見て判断し、判断に基づいて言葉を出し、行動し、習慣化されていく……という、人間が情報を収集して結論に至るまでの8つのプロセス(「正見」→「正思」→「正語」→「正業」→「正命」→「正精進」→「正念」→「正定」)に沿って反省する論理的な内容です。
人間が幸せになるためには、心を正し、心の針の方向を天上界に向けるということだと結論を出されたお釈迦様が与えてくださった、まさに人類の宝物なのです。1日の終わりや時間のあるときに、静かに心を見つめて実践すれば、その効果に驚くことでしょう。確実に自分自身が変わっていき、人生が好転していきます。ぜひ毎日の習慣にし、生涯を通して実践していきたいですね。
八正道を行う6つのメリット
①内面から輝き、美しくなれる
心の中にあった悩みが解消されるため、表情が明るくなって笑顔も増え、輝きが増して美しくなれる。
②心が折れなくなり、積極的になれる
失敗を教訓にして乗り越えられるため、精神がしなやかで強くなり、かつ思慮深くやさしくなる。失敗が怖くなくなるため、明るく積極的になる。
③怒らなくなり、人にやさしくなれる
自分が怒ってしまう「原因」がわかってくるため、感情が安定し怒らなくなる。また、相手の気持ちを理解できるようになるため、やさしくなれる。
④仕事ができるようになる
仕事面での反省により、同じ過ちをくり返さないため、スピーディーで生産性の高い仕事ができるようになる。
⑤運命が好転する
運命を好転させるためのカギは「正語(本誌を参照)」にあり。正しく積極的で明るい言葉を使うことで、自分の潜在意識が指令を受け取り、その方向にものごとが展開するため、人生が好転していく。
⑥幸福感と感謝の思いが深まる
反省を続けていると、自分が恵まれていて愛されているということに気づける。幸福感に満たされるため、周囲の人や環境、神仏に自然と感謝ができるようになる。
(2014年1月号)
西尾五郎
幸福の科学 横浜正心館講師
1995年より幸福の科学に奉職。
幸福の科学総合本部勤務、支部長職を経て、2012年より現職。