家のスッキリそうじ法を教えていただいた「そうじ道場」の前川雅博さんに、ハッピーを呼び込むそうじの心がまえをうかがいました。
大そうじで家も心も新しく
大そうじは今年の波動を断ち切り、来年という新しい、真っ白な磁場を作るための大切なステップ。ただ「そうじ」をするのではなく、来年に向けて自分の心も真っ白にする気持ちで取り組むことをおすすめします。
感謝の思いで磨きこみ
ポイントは、そうじを進めながら、家や家具に対して感謝の気持ちを持つことです。コンロや換気扇、トイレ、浴槽、イスや机……。家にある物たちがどれだけ生活を支え、快適な暮らしのために役立っているか。そう思うと、自然とそうじや手入れをしたくなりますよね。感謝と愛を込めて磨きこみをすることで、家全体の空気も変わってきます。
愛と感謝に満ちた空間に
たとえば夫や子どもの成功を願うなら、見返りを求めるのではなく、「ありがとう」の思いで書斎や部屋などをそうじしてください。だんだん、うれしくて仕方がなくなってくるはずです。
その気持ちは夫や子どもに伝わり、夫の会社や子どもの学校でもうれしい輪が広がっていきます。家を愛と感謝に満ちた楽しい空間にする。これこそが夢や希望を叶えるための磁場づくりであり、成功や奇跡が当たり前のように起こる“願いを叶えるそうじ術”です。
そうじでハッピーを引き寄せたエピソードをご紹介します。
エピソード1
そうじで雰囲気が変わり
親子の幸せが広がる
幼稚園に
ある幼稚園の園長さんから、先生たちにそうじのやり方をレクチャーしてほしいという依頼がありました。今まで落ちなかった水アカ汚れなどの落とし方を教えると、先生たちはキレイになることに感動。それから毎朝そうじをするようになったそうです。
楽しそうにそうじする先生を見て、園児たちも興味を持ちました。そこで、保護者の方に「大好きだよ」「笑顔がすてきだね」など、子どもへのメッセージを書いた“特別なぞうきん”を作ってもらい、毎日5分だけ、そうじの時間をもつことに。
世界にひとつのぞうきんで、毎日楽しくそうじをする習慣がつくと、家でもお手伝いも積極的にしたり、お母さんのいうことをよく聞くようになったりと、いい子になっていきました。お母さんたちにも変化が訪れ、以前は子どものできないところばかりを見ていたお母さんが、「生まれてきてくれてありがとう」「大きくなってくれてありがとう」と、子どもに感謝を伝えたり、すばらしいところを見つけて拍手したりするようになったりと、親子の幸せが広がる幼稚園になったそうです。
エピソード2
キッチンのそうじで妻のビジョンが見えた
私と妻がケンカをしてしまったときのこと。お互いに目も合わさず、口もきかない日々が続きました。「このままではいけない」と、妻が毎日使い、“思いの磁場”ができているキッチンをそうじすることにしました。
まだ妻が眠っている早朝に、シンクやコンロなどをぞうきんで磨きながら妻の名前を呼び、「ありがとう」と感謝を口にし続けました。最初の日に湧いてきたのは、「何がありがたいのか。むしろオレに感謝してほしいよ」という思い。翌日も妻に感謝するどころか、ムカムカしながらそうじを続けました。
そして3日目。スタートして5分くらいたったとき、瞑想状態のような感覚になりました。そして「流しでじっとあかぎれだらけの手を見ている」というイメージが現れ、「手が痛い」「でも、あの人のために食事を作ろう」という気持ちが伝わってきました。それは、妻が流しの前で自分の手を見ている感覚だったのです。季節は冬で、実際に妻の手はあかぎれだらけでした。
「私のために……。なんてありがたいんだ」
妻への感謝で心がいっぱいになり、涙があふれてきました。その日はそのまま仕事へ直行し、「早くあやまりたい」と一目散に家に戻ってドアを開けた瞬間。妻が、何ごともなかったように「おかえり!」と出迎えてくれたのです。
私の心の変化が、波動となって妻に伝わったのでしょう。「そうじ」を通じて、こんなことも起きるのです。
(2014年1月号)
前川雅博
そうじ道場 師範
そうじ道場代表。環境コンサルタント。1967年東京生まれ。25歳でそうじ業界に入り、2003年ハウスクリーニング社「そうじ道場」を設立。現在はそうじ道場の理念のもとにフランチャイズチェーンを展開、そうじ実践による自己変革セミナー・商売繁盛セミナー・人材育成の講演などで活躍。