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つい息子には厳しく、娘には甘くなってしまいます。【竜の口法子 校長の熱烈エール もう大丈夫!】

〔お悩み〕
高校1年生になる息子と、中学2年生の娘、小学6年生の息子がいます。3人とも同じように接したいと思うものの、娘には厳しく𠮟ることができず甘くなってしまいます。一方、息子の言動は気になってしまい、言い過ぎてしまうことも。長男はそんなものだと諦めているようですが、次男はよく思っていないようです。父親として、男の子と女の子への対応が違うのは、やはり良くないことでしょうか。(兵庫県/50歳)

父親は娘には甘くなってしまうもの

父親が本能的に、「娘の方がかわいい」と感じるのは、おかしいことではありません。小さいころから「お父さん、お父さん」と甘えてくる女の子であればなおさら、娘の存在自体が喜びとなり、つい甘くなってしまうものだと思います。私自身も小中高生のころは、父から男兄弟よりも甘やかされたという記憶が鮮明に残っています。

息子を自分と比較して評価しているかも

そうしたこともふまえて、3人に同じように接していくための「努力の方向性」として、アドバイスができればと思います。1つ目は、言動が厳しくなりがちな息子さんに対し、お2人の魂の生地を見極め、それぞれの魂が持つ固有の力を信じ、子供たちの魂が「伸びていきたい」と思っている方向へ伸ばしてあげようと心掛けることです。というのも、親が苦労して育った場合は、「同じように子供たちも苦労する経験が必要だ」と思って、意識せずに自らの価値観を押し付けてしまっている場合があるのです。

特に同性の息子さん2人に対しては、自分と比較して考えてしまいやすいものです。しかし、子供たちは親とは別の時代で別の使命を持って生きており、娘さんを含め、3人の魂の〝花〞にはそれぞれの持ち味、素晴らしい個性があります。ですので、「天分を伸ばそう」という大らかな気持ちで見てあげることも必要かもしれません。
 
例えば、人の上に立ち、人を使うのが得意なタイプは文系に向いていると言われますし、自分の研究や専門分野に打ち込むのが得意なタイプは、理系に向いていると言われます。このように息子さんの性格を見て、「将来はこんな大人になるのかな」と関心を持ってあげるだけで、たとえ言葉に出さなくても、その思いはじわじわと伝わり、やがて、「お父さんは3人を公平に愛してくれているのだ」と思ってくれるはずです。

父親と母親で役割を分けてみる

2つ目は、奥さんと話し合いの上で、子育ての役割を分けるという手もあるかもしれません。男の子は母親の影響を大きく受けると言われます。男親とはまた違った、なんとも言えない頼りがいのようなものを母親に感じています。たとえ学校や世間で悪く言われたとしても、母親が自分を認め、信じてくれたら、男の子は再び力が湧いてくるものなのです。ですので、父親として無理に優しくなるのではなく、息子さんは奥さんがフォローするという体制でも良いかもしれませんね。

ぜひご夫婦で、生まれてきてくれた3人の子供たちが、どんな人生設計をしてきたのかなど、未来について話し合う機会にしてください。もう大丈夫!!

(「Are You Happy?」2022年3月号)

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