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嫌いな異性に冷たくしすぎてしまいます。〔竜の口法子校長の熱烈エール もう大丈夫!〕

〔お悩み〕
私は小学生のころから男子が苦手でした。中学に入ってから吹奏楽部に入ったのですが、同じ楽器のメンバーに苦手なタイプの男子がいます。一緒にいると、どうしても嫌な気分になってしまって、良くないなと思いつつ、冷たく接してしまいます。そういった苦手な人とはどうやって接していけばいいでしょうか。(中学1年生/女子)

表面的なところで相手を見ているかも

小学校では、女子は女子同士、男子は男子同士というように同性と遊んだり、一緒に過ごす時間が長くなる生徒もいます。その場合、同性の良い面はよく見えるのですが、関わりの少ない異性(あなたの場合は男子)に対しては、表面的なところで相手を見てしまっているかもしれません。例えば、男子の言葉遣いや行動を見て、「苦手だな」と一度思ってしまったことがあり、その後ずっと苦手意識を引きずってしまっている場合もあるでしょう。

中学生になり、せっかく本格的な部活動に入って同じ部活のメンバーという関係になったのですから、これも一つの「縁」だと考え、苦手だなと感じている男子生徒の良い点を、一つでも多く見つけてみてください。あなた自身にも長所と短所があるように、その男子も、短所ばかりということはありません。部活動で一緒にいる時間はたくさんあるので、小さなことでもいいので「良いところ」はないかなと意識していたら、きっと発見できるはずです。そういう見方をするうちに、苦手なタイプだと思っている子の中にも、意外な一面が見つかるでしょう。そして、学校には、性格や考え方の違う、さまざまな個性の子たちがいるんだということが分かってくるものです。
 
もし、異性への苦手意識が払拭できたなら、あなたの交友関係はぐっと広がり、今まで付き合いのなかったタイプの友人もできて、もっと学校生活が楽しくなると思いますよ。

自分の思いが相手にも伝わる

そして、勇気をもってあなたから話しかけてみてください。人は、「合わせ鏡」のようなところがあります。あなたが、「苦手だ」と思って冷たく接していると、相手もその気持ちを感じ取って、心の壁をつくります。すると、ますます交流の機会が減ってしまうのです。一方、あなたがオープンマインドで接することができたら、それもちゃんと相手に伝わります。ぜひ、人間としての器をもう一段広げ、成長していってください。

友人関係には礼節や一定の距離感も必要

最後に一点、相手の長所を見て、交友関係を広げていくことも大切ですが、友人関係のなかにも礼節があります。一緒に付き合うことで、お互いを高め合う関係が「真の友情」です。もし、仲良くなろうとしても、どうしても合わない、マイナスに引っ張られる、という場合は無理をする必要はありません。

一方で、相手を利用してやろうという邪な気持ちで仲良くすることがあるなら、その友情はどこかで破綻するでしょう。人間関係を育むためには、節度を持って、一定の距離を取ることも大事です。もう大丈夫!!

(「Are You Happy?」2022年2月号)

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