霊界知識Q&A(あの世編)

死後の世界のことなどに幸福の科学の講師がお答え。亡くなった大切な人を見送るときも、自分があの世へ旅立つときにも役に立つ霊界知識を今から学んでおきましょう。(教えてくれたのは、幸福の科学 総本山・那須精舎館長(兼)来世幸福事業アドバイザー 伊藤真道さん)(「Are You Happy?」2018年8月号掲載)

Q 「あの世」ってどんなところですか?

A 簡単に言うと、「あの世」とは「心だけの世界」です。今私たちが生きている「この世」は肉体に魂が宿っている状態ですが、あの世では魂が肉体から抜け出し、心だけになります。そして、それぞれの心境に合った世界へ行くことになるのです。そのため、生前に人々の幸せのために生きた人は天国へ、悪い行いをしたり、神様を否定していたような人は地獄へ行き、反省の機会を与えられます。

もっと詳しく知りたい!霊界基礎知識

あの世では、心境が神様の心に近づけば近づくほど、より光の強い世界、幸福な世界に行くことができます。これを「次元構造」と言います。霊界は人々の心の状態によって、何層もの階層に分かれており、今私たちのいる3次元を包含する形で、4次元、5次元、6次元……と、高い次元が展開しています。高次元に行くほど広大で美しい世界が広がっています。

幽界(4次元)のごく一部には地獄が存在します。心境によってさまざまな地獄が展開していますが、現代人がもっとも堕ちやすいのは、下記の4つだと言われています。

餓鬼(がき)地獄 「あれも欲しい、これも欲しい」と、非常に欲深かった人たちが行く世界です。皮と骨ばかりの姿になり、食べ物を見つけて口に入れようとしても、炎となって消えてしまい、お腹が満たされることはありません。

阿修羅(あしゅら)地獄 責める思いが強く、人をいじめたり、悪口を言っていた人たちが行く世界です。殺し合いや言い争いが延々と行われ、鬼から逃げ回ったり、病院の治療室に拘束され、体を切り刻まれたりする人もいます。

無間(むけん)地獄 指導力や影響力を持ち、人々を思想的、宗教的に間違った方向へ導いた人たちが行く世界です。霊的に見ると、人の心を惑わせることは殺人以上の重罪。“危険人物”と見なされ、地獄の最下層に“隔離”されます。

色情(しきじょう)地獄 歪んだ恋愛観にはまったり、肉体的な欲に溺れたりと、男女の道を誤った人たちが行く世界です。真っ赤な血でいっぱいの“血の池”が広がり、見苦しい姿となった男女が延々と絡み合っています。

Q あの世でも家族と暮らせますか?

A 天国に還っているご家族であれば、自分が死んで三途の川を渡ったときに迎えにきてくれるので、再会することはできます。しかし、あの世に還ると、その人の心の状態、心の姿に合った世界に行くことになるので、心境が違うと、住む世界も変わってきます。その場合は一緒に住むことは難しいでしょう。

Q 私の人生は、あまり幸福とは言えませんでした。悪いこともしました。地獄に行くのでしょうか?

A 今あなたが幸福かどうかは別として、人生でいろんな人と出会い、さまざまな経験ができたこと自体が、実は魂にとっての宝物です。そのため、あなたはすでに“幸福の種”をいっぱい持っています。「悪いことをした」という自覚があるならば、過去の過ちを一つひとつ詫びること、そして今度は、周りの人たちの幸せのために何かできないかを考えて行動してみましょう。それは笑顔でもいいですし、愛の言葉でも、優しい行いでもいいと思います。そのように愛の実践をすることで、どんな人にも天国の門は開くのです。ご両親など、すでに相手が亡くなっている場合には、心の中で手を合わせて自分の行いを謝りましょう。過去の過ちが教訓という光に変わり、間違いなく人生が輝き始めますよ。

Q 母が死ぬのを怖がっています。どういう言葉をかければいいですか?

A 死ぬと肉体の動きは止まりますが、魂は生き続けます。死とは言わば「この世の卒業式」であり、そのあとには「あの世への入学式」があるのです。死を迎えても自分がなくなったり、消えてしまったりすることはないので、怖がることはまったくありません。ですので、お母さまには安心して、残された人生を楽しく生きるようお伝えください。

Q なぜ人は「あの世」に行くのですか? ずっとそばにいてほしいです。

A この世から見ると「あの世に行く」ように見えますが、本当はもといた“家に帰る”だけです。ですから、「人はあの世から来たから」というのが答えになります。例えば、あなたが旅行をして、旅先から帰ろうとしているところに「帰らないでください。ずっとそばにいてください」と言われたら困ってしまいますよね。そのように魂というのは、旅の途中でしばらく滞在することはあっても、最終的にはもとにいたところに帰ってゆくものなのです。お互いに天国に還ることができればまたあの世で再会できるので、それを心の支えに、共にこの世での人生修行を頑張りましょう。

(「Are You Happy?」2018年8月号)

印刷する