食にまつわる読者のHAPPYエピソード

初めての愛妻弁当や留学先で食べた手作りケーキ、人生を変えた一食との出会い……。食を通じて心温まったり、元気になったエピソードを読者に聞きました。

お母さんのおにぎり

両親が共働きで、小学生のころ学童に通っていた私。遊んでもらえる時間が少なく「さみしいなあ……」と思っていたのですが、ある日、仕事で忙しいはずのお母さんが、時間を作っておにぎりを2個届けてくれました。そのとき初めて、「いつもありがとう。お仕事頑張ってね」と感謝の気持ちが湧き、おにぎりを食べながら泣いてしまいました。(20代/女性/受付)

初めての愛妻弁当

40歳にして運よく結婚することができ、職場に愛妻弁当を持っていくようになったのですが、初めて持たせてくれた2つのおにぎりがやけに重い……。職場で重さを計ってみると、なんと420gと270g!! 妻の気合の入れように笑いながら、しっかりたいらげました。まるで小学生が夢中で工作をしているように、一生懸命おにぎりを作っていた姿は、今思い出してもちょっと笑えて、懐かしい思い出です。(40代/男性/飲食業)

フリースクールで

知り合いの手伝いで、フリースクールのボランティアを始めたときのこと。子供たちが菓子パンやカップラーメンを食べている姿を見て、手作りのものを食べさせたいと思い、ある日、生徒のお母さんたちとお味噌汁とご飯を出してみました。それが大好評で、今ではハンバーグやカレーを作るときもあります。嫌いな野菜を克服したり、みんなに混ざるのが苦手だった子が一番に食べるようになったりと、子供たちにもうれしい変化が!(40代/女性/主婦)

思いを込める達人

大学に入学し、一人暮らしを始めたころ。アルバイトをいくつか掛け持ちし、人間関係で板ばさみになって、心も体もボロボロに。春休みに逃げるように実家に帰ると、母が「今年もできたよ」と毎年手作りしているラズベリージュースを出してくれました。おいしいのはもちろんですが、それ以上に心の奥底からパワーがみなぎり、思わず涙が。不思議に思って母に聞いてみると、母はいつも「おいしくなあれ」とか、「みんなの元気が出ますように」と思いを込めているのだそう。そういえば、母の料理を食べた人が、急に顔色がよくなったり、落ち込んでいたのに元気になったりすることも……。もしかして、母は料理に思いを込める達人!?(20代/女性/デザイナー)

結婚当初の体重に

健康診断で「このまま行くとどこかで倒れてしまいますよ」と言われた夫は、炭水化物を制限することに。ご飯はいつも量を計って盛り、食べる順番も野菜から食べ始め、炭水化物を最後にするよう気を付ける毎日。努力のかいあって3カ月で5~6kg程のダイエットに成功し、結婚当初の体重に!娘にも「かっこよくなったよ」と言われています。(40代/女性/主婦)

酢豚が進路を決めた?

大学4年のときのこと。東京で就職したかった私は、地元に残ってほしいという母と大ゲンカ。何とか場を収めたものの、心の中はスッキリしません。このままではだめだと思い、思い切って1泊2日の旅に出ました。その旅先で夕食に食べた酢豚が、なぜか母の手作り酢豚の味にそっくり!急に、私がどんな道を選ぼうとも、母は分かってくれるんじゃないかと思え、上京を決意しました。さらに「食を通して人を元気にしたい」と思い立ち、それまでまったく考えていなかった飲食関係の会社に就職。今では母も応援してくれています。(20代/女性/飲食業)

101歳の元気の素

今年101歳になる祖母と、数年前から同居を始めた料理上手の母。同居当時、祖母は体調が悪く、病院で測った数値もあまりよくありませんでした。しかし母の料理を食べるようになってから、どんどん回復し、数値も正常に。今も「おいしい、おいしい」とよく食べ、元気に動きまわっています。(40代/女性/主婦)

姉ちゃんのすりリンゴ

小学校低学年のころ、弟が風邪をひきました。本で「風邪のときはすりおろしリンゴ」というシーンを読んでいた私は、自分の手までおろしそうになりながら大根おろし器でリンゴをすって、弟にスプーンで食べさせた……らしいのです。ふたりとも大人になったある日、「あのとき姉ちゃんがすってくれたリンゴがすっごいおいしくて、今だに覚えてる」と言われ、「そういえばそんなことしたかも」と思い出しました。私はすっかり忘れていたけれど、ずっと憶えていてくれた弟にちょっとホロリ。(30代/女性/OL)

不思議な豚汁

学生時代、演劇部に所属していた私。主役公演の本番直前、風邪で声が出なくなってしまいました。焦る私のために、何か温かいものを食べさせようと顧問の先生が雨の中を走って買いにいってくれたのが、一杯の豚汁でした。大丈夫だと励ましてくれる先生の言葉に、泣きながら豚汁を飲むと、不思議と声が出るように。無事に主役を演じることができました。(20代/女性/事務職)

朝食のおすそ分け

マンションの隣人の女性とは交流があるのですが、ある休日の朝、ホットサンドをたくさん作りすぎたので、おすそ分けにフレッシュジュースと一緒に持っていきました。しばらくしてお皿を返しに来た彼女が、「最近忙しくて体もボロボロ。外食ばかりだったんです。手作りのものがこんなに体に染み渡るなんて……。本当においしかった。おかげで元気が湧いてきました」と目に涙を浮かべる姿にびっくり。うれしくてこちらまで元気をもらいました。(50代/女性/会社員)

産後の体重が元通り!

マクロビオティックの勉強をしている母の影響で、去年の春から私も勉強を始め、料理教室にも通っています。季節に合わせた食べ物や調理法を勉強して食事を変えてみると、産後なかなか戻らなかった体重が元に戻り、たくさん食べているのにさらに5kgも痩せました!子どもたちも体が強くなったのか、風邪をひかなくなり、食事の大切さを感じています。(30代/女性/パート)

憧れのリボン

小学校受験のとき、試験前で不安な私に、母がおでんに入れるコンブの具を、志望していた学校の制服のリボンに似せて作ってくれました。憧れのリボンに緊張も忘れて大喜び!母に上手に乗せられて、ますますやる気になりました。(10代/女性/学生)

留学先でのおもてなし

短期留学先の国に到着し、初めて寮に行ったときのこと。まったく知らない土地でうまくやっていけるのか不安でいっぱいだった僕に、寮のスタッフが手作りケーキを出してくれました。そして、「これからは家族みたいなものだから、よろしくね」とニッコリ。小さな心遣いに安心し、楽しい留学生活を送ることができました。(10代/男性/学生)

面接でのとっさの一言

私の家ではよく餃子を作ります。高校受験の推薦入試の面接で「好きな食べ物は何ですか?」と予想外の質問をされ、とっさに「餃子です」と答えました。家族みんなで作るというエピソードも交えて話すことができ、餃子のおかげか見事合格☆(20代/女性/学生)

(「Are You Happy?」2015年4月号)

「Are You Happy?」 2022年12月号【特集】前向きになれる病気との向き合い方
▶「ストレスに強い子供を育てる食育」特集も

印刷する