主婦業は究極のアンチエイジング 後谷はるみさんインタビュー(2013年5月号)

主婦業を通して女性が光り輝き、どんどん若く美しくなるという「ルシアメソッド」を提唱する後谷はるみさんに、主婦が素敵に年を重ねるための秘訣について教えていただきました。

主婦業はアンチエイジング

 

主婦を家庭の太陽としてキラキラと輝かせたい

主婦のための家庭マネジメント法「ルシアメソッド」を考案し、昨年、アール・アリーを立ち上げた後谷はるみさん。今年の3月には初の著書も発刊して注目を集めている。後谷さんの提唱する「ルシアメソッド」とは?

「ルシアとはラテン語で『光』『明るい』という意味です。『主婦を家庭の太陽としてキラキラと光り輝かせたい。その光で家族を幸せにしてほしい』という願いが込められています。

私は、幸福や成功の原点は、家庭にあると思うんですね。家族って嘘とかごまかしがきかないじゃないですか。本音の、素の部分が出る。それは、裏を返せば、家庭の中を幸せにできる人は、どこの世界でも通用するということだと思うんです。

主婦が経験する夫婦の葛藤、嫁姑の葛藤、子育てやご近所づきあいの悩み……、主婦業を通して学べることって、とっても多いと思います。

そのなかで、ただ家事や育児を“こなす”だけではなくて、そこに込める『思い』の質を高めて、自分の心を磨いていくことで、お金には代えられない幸福感、魂の恍惚感を味わえる。専業主婦であっても、“生涯現役”で、素敵に年を重ねていくことができるんです。

そうした、女性が幸福になるための舞台として、神様は家庭という場を与えてくださったのだと思います」

 

主婦業は究極のアンチエイジング

「私が今、ルシアメソッドとしてお伝えしていることは、すべて私自身が実践してきたことでもあります。
自分の『思い』を変えたとき、合わせ鏡のように家族との関係も変わっていきました。嫁姑の仲がよくなったり、子どものアトピーが治ったり……。
そしてあるとき、これこそが究極のアンチエイジングだということに気づいたんです。心と身体はつながっていますから、心の底から幸福感に満たされたとき、細胞も活性化するんですね。

私はその家庭が幸福になるかどうかの鍵は、妻であり母である主婦が握っていると確信しています。それは決して差別などではなくて、家庭の“磁場”をしっかりと守り、夫や子どもの才能を引き出して、世の中に貢献できるような人に育てていくことは、妻として、母としての『聖業』だと思うんです。

主婦の腕次第で、『自分の家が世界一のパワースポット』になります。外で嫌なことがあったり、傷ついたりしても、家に帰ってきさえすれば癒される。そんな、家族にとっての“携帯の充電器”みたいな場所をつくりたいと思うんです」

 

主婦業は最高に付加価値の高い仕事!

「ルシアメソッドは『家庭のマネジメント法』です。それは、家族の健康面の管理と精神面のメンテナンス、さらに、夫や子どもの才能を開花させながら、家族にふりかかるさまざまな人生問題を解決していく知恵を身につけること。それらすべてを含んだ、総合的な能力のことです。これって、とても付加価値のある仕事だと思いませんか。

私がアール・アリーを立ち上げたのも、『主婦業は最高に付加価値の高い仕事である』ということを多くの方に知っていただきたかったからです。
私はママ友からの悩み相談をよく受けるのですが、夫婦、嫁姑、子ども……、みなさん本当に家族のことで悩んでいます。
それは、私自身が経験してきたことでもありました。だったら、自分の体験をメソッド化してみようと。
どんなふうに心を切り替えたらいいか、どんな思いを込めたらいいか、本当にちょっとしたコツさえつかめば、絶対によくなっていくんです。それを、ひとりでも多くの女性に、心で、幸せ感覚としてつかんでいただきたいと願っています」

 

初心者でも実践しやすい3つのメソッド

 

【料理編】

あなたの料理にはどんな「思い」が込められていますか?
子どもが生まれてから成人するまでにお母さんが作る食事の回数は、約2万回にもなるといいます。その2万回の食事で、子どもの身体が作られていくわけです。夫であれば、その回数はもっと増えますね。

その間、栄養面への配慮はもちろん大切ですが、そこに込める「思い」について、考えたことはありますか?

実は私たちは、目に見えない思いや念波の影響を受けながら生きているといいます。「以心伝心」とか、「あの人にはオーラを感じる」というと、わかりやすいかもしれません。
ルシアメソッド料理編では、料理に込める「思い」をチェックしてみましょう。

想像してみてください――
❖怒りながら作った料理を食べると、食べた人の身体が赤くなります
❖愚痴や不平不満を言いながら作った料理を食べると、身体が黒くなります
❖悲しみに満ちた思いで作った料理を食べると、身体がねずみ色になります
❖愛情に満ちた思いで作った料理を食べると、身体が金色に輝きます

これはひとつのたとえですが、実際、夫婦喧嘩をしているときに奥さんが作った料理をまずく感じる人もいるそうですので、やはり「思い」の力は働いていると思います。今日、料理をするとき、ぜひこの話を思い出してみてください。

主婦業1


 

【身なり編】

「思い」を重視するルシアメソッドのアンチエイジングは、7割は心磨きです。それをしないで外側だけ美しくしても、いつかは剥がれていくメッキみたいなもの。女性の真の美しさは、やはり内面からにじみ出してくるものだと思います。

ただ、それをした上で、残りの3割は外面も磨きましょう、とお伝えしています。「その3割の部分を綺麗にしたら、もっと素敵になるのに。もーっと見違えるようになるのに」ということが結構あるので、そこを磨かないのは本当にもったいない!
女性って、マニキュアひとつ塗るだけで、気持ちが盛り上がる生き物。外面を整えることは、内面にも影響すると思います。美しさや若さも、豊かさのひとつです。別に高価なものを使わなくてもいいんです。雑誌を見て洗顔法を工夫するとか、ちょっと意識を向けるだけでいい。質のいいプチプラコスメの特集も、最近はよく見かけます。

「家族のために、綺麗にしよう」
どうしても、関心が向かないという方は、「家族のために」と思ってみてください。
たとえば、子どもの授業参観のとき、もともとの顔立ちに関係なく、みんながふり返って見るようなド派手なお母さんとか、逆に、ちぐはぐなコーディネートの服を着て、髪もボサボサのお母さんがいたら、それだけで、その日から子どもがからかいの対象になることも、悲しいことですが実際にあるんです。

私が小学生のとき、友達に、髪の毛が腰の下まであるお母さんがいたんですね。綺麗なお母さんだったんですけど、その子にしてみたら、そのお母さんが学校に来るのがもう嫌で嫌で、毎回ケンカになっていました。お母さんは、「子どもがなんと言おうと、私はこれがいい」と思っていても、子どもにとってはとてつもないストレスだったり、場合によっては、心が傷つくこともあるんです。

逆に、お母さんが素敵な雰囲気だったり、優しそうなオーラの人だったりすると、それだけでその子の株が上がるし、「お母さん、すごく綺麗だね」って言われるだけで、その子の自信になったりします。ご主人も、「○○さんの奥さん、お綺麗ですね」って言われたら、自慢だと思います。
「家族のために、綺麗にしていよう」と思うのは「家族への愛」。思い続けていたら、絶対によい結果が引き寄せられてくるはずです。

主婦業2


 

【掃除編】

掃除をする目的は、「自分の家を世界一のパワースポットにする」ということ、つまり、家族が毎日帰ってきたくなるような居心地のいい部屋作りです。「部屋は心の表れ」で、綺麗に片付いた部屋にいると、心も調うような感じがします。

ただ、あまりに完璧に片付きすぎている部屋は、逆に居心地が悪かったりしませんか。少しでも汚したら怒られそうな空間では、息が詰まって、リラックスできません。あくまでも「家族の幸せ」という目的を見失ってはいけないと思います。

 
子どもを綺麗好きに育てるコツ
よく、「私が片付けても、子どもが散らかしてしまって」という悩み相談を受けます。その悩みを解決する方法は、まずお母さん自身が綺麗好きになって、楽しく掃除や片付けをすることです。お母さんが、「ああ、もう、忙しいのにっ」という感じで、イライラしながら掃除をしていたら、子どもはそれを見ているだけでストレスになります。

もし子どもに片付けの習慣をつけさせたかったら、お母さんがとにかく楽しくやることです。そうしたら、やるなと言っても、子どもはやります。私の長男も、小学生時代は、ランドセルの底にプリントが丸まっていたり、上履きを1週間で、「これで廊下でも拭いたの!?」というくらい真っ黒にしてくる子どもだったんです。ところが、成人して独り暮らしを始めた今、私以上に綺麗好きで片付け上手になっています。

この間も、「いつ誰が来ても、『きれいだね』って言われる部屋を目指してる」なんて言っていました。息子が帰省するとなると、私のほうが「冷蔵庫を片づけなきゃ」となるんです。「何、この汚い冷蔵庫」なんて言われたりするので(笑)。

主婦業3

 
(「Are You Happy?」2013年5月号)

印刷する

後谷はるみ 

アール・アリー主宰 / メンタルマスターコーチ / NLPプラクティショナー

1966年、愛知県生まれ。女性の真なる幸福は、家庭を調和させるためのマネジメント能力を身につける中にあると確信し、現在ルシアメソッドを中心としたコミュニケーションセミナーを各地で開催中。著書に『これであなたも10歳若返る! 主婦業は究極のアンチエイジング』(文芸社)がある。

公式サイト

後谷はるみさんの本

『これであなたも10歳若返る! 主婦業は究極のアンチエイジング』

『これであなたも10歳若返る! 主婦業は究極のアンチエイジング』

「『誰もが認める光り輝く存在になりたい! そのための努力を惜しまない』という人であれば、必ず理想の自分に出会えるとお約束します。笑顔と喜びで満ち溢れた家庭が増え続けていくことを心から願っています」(本文より)高額な化粧品は不要! 母親として妻として輝いている著者が、毎日の家庭生活の中で実践するだけでどんどん若く美しくなる“ルシアメソッド"について解説。