信仰は私を別人のように変えてくれました【体験談】

台湾で幸福の科学の教えを広げることに使命感を覚えた林秋琬(りんしゅうえん)さんは、2019年3月に行われた大川隆法総裁の台湾での講演会に、自前でバスをチャーターして、知人や友人を40人以上連れて参加しました。その情熱の原点とは。

大火事ですべてを失い答えを探し求める

道教が生活に根付いた台湾。台湾第二の都市である台中市に住む林さんも敬虔な道教徒として育ち、幼いころから神仏の存在を信じていた。21歳のときに工場を経営する鍾明星(ぞんみんしん)さんと結婚。林さん自身も経営に携わり、忙しい毎日を送っていた二人をある不幸が襲う。

「2007年に経営していた工場で大火事が起こり、私と主人は一晩ですべてを失ったのです。どうすればいいのか分からず、私はお寺を訪ねて神様の前にひざまずきました。
『どうしてこんなひどい目に遭わなくてはならないのですか? 教えてください……』
そう問いかけても答えは得られず、私はただただ泣き続けていました」

なんとか工場を立て直した後も経営難は続いた。従業員の生活を守るのもやっとという状況のなか、台湾のとある心霊団体に通うようになる。不幸から脱したい一心で、言われるがままに供養を行ったが、状況は改善しない。別の団体にも通うようになり、生活はますます厳しくなっていった。

そんななか、2016年ごろに林さんは友人から一冊の本を渡される。

「友人にもらった大川隆法総裁の著書『神秘の法』を読んだとき、すべての悩みの答えが分かったような気がしたのです。私はそれまで、自分に悪いことが起きるのは、悪霊が取り憑いていたり、運勢が悪いせいだと思っていました。しかし、『心の世界には似た思いを持っているものを引き寄せる‟波長同通の法則”というものがあり、悪い思いを持っていれば悪霊を引き寄せる』という幸福の科学の教えを知ったとき、すべては自分の思いが原因だと気がついたんです」

林さんの考え方は180度変わった。夢中になって『神秘の法』を読み返し、大川総裁の別の書籍にも手を伸ばした。

「ある夜、突然心の中から何かが出ていったような感覚がありました。今までに経験したことがないようなサッパリとした気持ちになって驚くとともに、『間違いなく大川総裁は悟りたる者だ』と確信したのです」

人生を変えた自助努力の教え

林さんは幸福の科学の台中拠点(現台中支部)に通うようになり、より深く教えを学び始めた。

「当時、台中にはまだあまり信者がいなかったこともあり、本を読んで自力で勉強することが中心でした。とにかく大川総裁のおっしゃる通りのことをしようと思い、毎日経典を読み、反省の時間を持つことからスタートしました。初めは反省という言葉の意味もよく分からない状態でしたが、習慣化することで、自分の心を深く振り返ることができるようになっていきました。
信仰に出合う前の私は、何か嫌なことをされたときや、人に何かをしてあげなければいけないとき、『損をした』『時間や労力が奪われた』といら立っていました。しかし信仰に出合い、私のものだと思っていたものはすべて『仏から与えられたもの』だと思えるようになり、平静心を保てるようになりました。時間も知恵も人脈も、惜しみなく人に与えようと思えるようになったのです」

林さんの家族もその変化に驚いた。「怒りっぽかったけど変わったね」と言われるようになり、幸福の科学に警戒心を抱いていた夫も、ともに台中拠点(現台中支部)に通うようになる。

「信仰によって変わったのは考え方だけではありません。それまでの私は神様に祈るばかりで他力頼みでしたが、幸福の科学では『教えを実践すること』が大切だと学びます。経営の教えを実践していくと、会社の業績もどんどん上がっていきました。信仰は私を別人のように変えてくれたのです」

大川総裁の講演を台湾で拝聴するチャンス

「この教えを一人でも多くの人に伝えたい」

そう思った林さんは、友人や知人に大川総裁の書籍を勧めたり、幸福の科学の教えを伝えるなど、伝道活動に取り組むようになる。

2019年2月、そんな林さんのもとに、大川総裁が台湾で講演を行うというニュースが飛び込んできた。

「最初にその話を聞いたときには、うれしさで全身が震えました。一人でも多くの人に講演を直接聴いてほしいと思いましたが、会場となる台北までは、台中から車で2時間半、新幹線でも1時間半かかる距離。移動のためには時間もお金もかかり、大川総裁のことをまったく知らない人を講演会に誘うにはハードルが高かったのです」

台中に住み、ともに活動している仲間たちも、同じ問題に悩まされていた。林さんは現実的な問題と信仰心の間で揺れ、自問自答を繰り返す。

「大川総裁の前回の台湾での講演は11年前です。今回を逃したら、次の機会はあるかどうかも分かりません。大川総裁の講演を直接拝聴できるチャンスを一人でも多くの人に伝える努力をしなければ、私は本物の仏弟子ではないと思い、決意しました。
移動手段のせいで講演会に行くことを躊躇している人がいるのなら、用意してあげればいい。私はバスをチャーターし、仲間たちに『当日、台中拠点(現台中支部)からバスを出すから、みんなで講演会に行きましょう』と声をかけました。私自身も知り合いを誘い、当日は40人の人が集まってくれました」

林さんは集まった人たちが移動中に困らないように、各人に3食分の食事も用意した。さらに「講演を聴いただけの‟一見さん”になってほしくない」という思いから、大川総裁の書籍を用意し、一人ひとりに渡したという。

「講演の前に、大川総裁がどんな方で、どんな教えを説いているのかを少しでも知っておいてほしいと思ったんです。ほかにも、移動中の車内では、過去の講演の抜粋映像などを見てもらいました。
会場で講演を聴いているときは、本当に夢のような心地でした。台湾の自由・民主・信仰を守ること。そして中国にもこの自由の風を吹かせていかなくてはならないと強く感じました」

宗教家が政治的な発言をすることに抵抗感を持つ人も多いなか、講演を聴いた人の中には「人の幸福を願う宗教家だからこそ、政治によって不安を抱いている人々に救いの手を差し伸べなくてはならないんだね」と納得する人もいたという。

台中から光を広げたい!

林さんの情熱の原点にあるものを聞いた。

「私の人生は信仰に出合ったことで大きく変わりました。教えを実践すればするほど幸福になっていくのが不思議で、この幸福感をもっと多くの人に味わってほしいと強く思ったことが熱意の原点になっています。
20年前の工場の火事から、人生になぜ困難があるのかと考え続けていました。幸福の科学に出合い、『人生は一冊の問題集であり、困難は魂を磨く砥石である』という教えを知ったことで、答えにようやく辿りつけたのです。解決に向かって努力すれば、困難は苦しみではなく人生を輝かせるものになる。私自身の姿を通して、『大変なことがあっても、今はこんなに幸せになっているんだよ』ということを伝えていきたいと思っています。
私の夢は、台中に幸福の科学の教えを広げることで、幸せになる人を増やしていくことです。そして今活動している台中拠点(現台中支部)を、台湾の人々の心を救済するセンターにしていきたいと思っています」

(「Are You Happy?」2019年6月号)

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