小学校1年生の息子をひとりで育てながら、現在、歯科衛生士として働いています。じつは、勤務先の医院の先生(42歳)のセクハラがひどくとても困っています。先生は妻子持ちなのですが、奥さんとは最近不仲の様子で、その鬱憤を晴らすかのように、シングルマザーの私にセクハラをしてきます。何度もふたりきりでの食事に誘われたり、付き添いの必要のない学会の発表会に“仕事だから”とついてくるよう言われたりします。また、あからさまに私をえこひいきし、同僚と態度を変えて接してくるのです。もちろん、私が困っているのを同僚たちは理解してくれているのですが、やりにくさを感じます。職場を変えようかとも思いましたが、他の病院にくらべて時給もよく、時間の融通が利くため動けずにいます。シングルマザーの弱みにつけ込んでくる先生に対して、どのような態度をとるべきでしょうか。(37歳・女性・歯科衛生士)
言葉のセクハラには言葉で切り返す
とても嫌な思いをしておられるのですね。また誘われるかと思うと恐怖心が湧いてくるでしょうし、ストレスも溜まります。
ともあれ、歯科治療は細かい作業ですし、現場には慎重に扱うべき薬剤などもあるでしょうから、その問題を放置しておくと、人間関係もぎくしゃくし、大きな事故につながりかねません。患者さんの安全な治療のためにも、できるだけ早く解決したいですね。
体を触るなどの肉体的なセクハラは言語道断であり、糾弾されるべきです。ただ、言葉のセクハラなら、まずは言葉でピシッと切り返すことが基本です。
大切なのは、はっきりと意思表示をすることです。もじもじしたり、何も言い返せずに困った顔をするだけでは、相手に勝てません。「こう言われたらこう言い返そう」とシミュレーションしておきましょう。
このときの注意点としては、強い調子でストレートに言い過ぎたり、ヒステリックに抗議したりすると、職場にいづらくなりますので、後腐れのないように、理性的にじょうずに対応することです。
相手につけ入る隙を与えない
セクハラの加害者の中には思い込みの激しい人もいて、「僕たちは特別な関係。彼女は僕に好意を持っている」と本当に思い込んでいる人もいます。もし相手が、自分の都合のいいように解釈するタイプなら、思わせぶりな態度だと誤解されないように、「あなたは特別な人ではない」ということを明示すべきです。
たとえば、撃退法としてはいくつか考えられます。「子どもがまだ小学校1年生と小さいので、仕事が終われば家に直行しないといけないんです」と、子どもが第一優先だと伝えること。あるいは、「彼が待っているので」「彼と約束があるので」など、にこやかに、しかしピシッと言い切ることもできます(じつは「彼」とは、息子さんのことなのですが、相手には付き合っている人がいるように思わせておけばよいのです)。
さらには、誰か身内の男性に頼んで、一度病院に挨拶にいってもらう方法も。「いつも妹が(娘が)お世話になっています」というひと言で十分。「身近に男性がいて、守っているんだぞ」と、相手に無言の圧力をかけるのです。そうした身内の方がいなければ、あなたの友人に助けてもらい、そのご主人や男兄弟に協力してもらいましょう。
その上で、「患者さん第一」という波動を出し、どうすれば患者さんがリラックスして治療を受けられるかなど、創意工夫を考え続け、一心不乱に仕事をして、仕事以外のことで相手につけ入る隙を与えないようにしましょう。
積極的な思いで 望ましい未来を引き寄せる
このまま今の職場で働くか、それとも他の医院に転職するか。いずれにしてもあなたが描いた心の絵が実現します。くり返し念じたことは引き寄せられるのです。ですから、問題が解決し、生き生きと働いている輝く自分をイメージし、未来を信じて歩んでいってください。
金澤由美子
1989年に幸福の科学に奉職し、支部・精舎・本部勤務を経て現職。その間、数多くの悩み相談を行う。