鏡1

「魔法の鏡を持つ」岡野宏のビューティーレッスン“さあ、はじめましょうか ! ”第2回

40年にわたりNHK美粧部に在籍し、国内外の女優や政治家などのメークアップに携わってきた岡野宏さんが考える「魅力ある人」とは? さあ、一緒に美しさへの一歩を踏み出しましょう。

鏡と心はつながっている

あるとき、伊東四朗さんがおっしゃいました。
「馬鹿と鏡は使いよう。アレ、ちょっと違うかな」
古来、鏡はさまざまな地域で正義や悪魔を見分け、また魔除けとして使われてきました。その不思議な力に憧れた人も少なくないでしょう。
さて、みなさんはどのように鏡を使われていますか?
ロサンゼルス近郊にあるキャリコでの撮影の合間、松田優作さんに誘われてインディアンの占い師の老婆を訪ねたときのことです。老婆は鏡を使い、バッファローの骨を焼いた煙と太陽光を、優作さんの身体に当てました。魔力を弱め、身体を守ってくれるのだそうです。
「思い悩むときは鏡のないところで考えなさい」
老婆からの忠告です。その昔、悩みを抱えたインディアンの娘が水汲みに行き、水鏡に映った姿に心誘われ、命を落としたといいます。
「鏡と心はつながってるからね」
鏡は嫌な顔を映すと、なお心に響きます。気持ちの乗らないときほど「良い顔」を鏡に映しましょう。良くも悪くも、倍になって心に響くのが鏡なのです………

6月号表紙
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記事DATA

岡野宏 

岡野宏先生

1940年、東京生まれ。テレビ白黒時代よりNHKアート美粧部に在籍。40年以上にわたり、国内外の俳優だけでなく、田中角栄をはじめとする歴代総理、松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫などの経営者や、川端康成、司馬遼太郎などの文化人まで、延べ11万人のメイクやイメージづくりを行う。“「顔」はその人を表す名刺であり、また顔とは頭からつま先までである”という考えのもとに行うイメージづくりには定評があり、吉永小百合の代表作となった「夢千代日記」のメイクや市川海老蔵のデビューイメージ指導も担当。NHK大河ドラマ、紅白歌合戦等のチーフディレクターを務め、2000年にNHK退所後は、キャスターや政治家、企業向けにイメージアップの研修や講演活動などを国内外で行っている。選挙ポスターを担当した議員は必ず当選すると言われ、「縁起がいい」と美濃部亮吉元東京都知事から記念撮影をねだられたこともある。著書に『一流の顔』(幻冬舎)、『渡る世間は顔しだい』(幻冬舎)、『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀』(ダイヤモンド社)、『心をつかむ顔力 コンプレックスを強さに変える法則』(PHP研究所)等。