
認知症の主な症状
実行機能障害
・料理ができなくなる
・着替えができなくなる
・電化製品が使えなくなる
判断障害
・お金を払わずに店を出てしまう
・夏なのに暖房をつけて厚着をしてしまう
見当識障害
・トイレなど家の中の場所が分からなくなる
・出かけると家に帰れなくなる
認知症というと「物忘れ」というイメージが強いですが、実際の中心症状は、物事の順番が分からなくなる「実行機能障害」です。例えば、服が着られなくなる、料理の手順が分からなくなるといった症状です。
もう一つは、赤信号を渡ってしまったりする「判断障害」で、よく車で道路を逆走したというニュースを見かけますが、これも認知症の症状でしょう。さらに、場所や時間、人の顔が分からなくなる「見当識障害」があります。
統計として、ウツをくり返している人や、過剰な飲酒癖のある人、タバコを吸う習慣のある人、高血圧や高脂血症、糖尿病など生活習慣病がある人は認知症になりやすいと言われています。血管に炎症があるとなりやすいと言えるでしょう。認知症は20年くらいかけてゆっくり症状が進んでいくので、40代ごろから生活習慣を改善し、認知症予防に努めていきましょう。
認知症予防におすすめのスタンダードな漢方は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)です。生理痛や生理不順、PMS、更年期など、女性の不調も整えてくれます。ほかには、血の流れを良くして精神を安定させる「遠志(おんじ) 」という薬草が入っている帰脾湯(きひとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)がおすすめです。帰脾湯は体力が落ちている人に。体力が落ちていて、さらにほてりがある人には加味帰脾湯を。高齢で気力も体力も食欲も落ちている人には人参養栄湯を処方します。
認知症予防のツボ 習慣にすると安心!

百会(ひゃくえ)
頭頂部の真ん中にあるツボで、自律神経を整えたり、脳を活性化する効果があります。息を吐きながらゆっくり押しましょう。

風池(ふうち)
首の後ろにある左右のくぼみの外側、髪の生え際辺りにあるツボです。頭がすっきりし、記憶力アップ効果もあります。
Column 認知症にならないための3カ条
1カ条「知的活動をする」
読書の習慣がある人は、認知症になりにくいと言われています。特に、英語など語学の勉強はおすすめです。
2カ条「運動の習慣をつける」
認知症予防のためには、1日5000~6000歩歩く習慣を。あまり歩けなかった日は、翌日などに少し多めに歩いて調整するといいでしょう。
3カ条「人への思いやりを持つ」
たくさんの人を診てきましたが、人への思いやりがある人は認知症になりにくいと言えます。自己中心的な考え方を止め、思いやりのある人になりましょう。
Pick Up 5人に1人が認知症の時代がやってくる!?
「2025年問題」をご存じですか? これは、現在約800万人いる団塊の世代が、2025年にすべて75歳以上となり、後期高齢者人口が約2200万人に増加するということ。それに伴い、高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。ぜひ今から生活習慣を整え、漢方をうまく使いながら生涯現役で活躍できるようがんばりましょう。
おすすめ漢方薬
予防にも改善にも
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力が落ちている人に
帰脾湯(きひとう)
ほてりがありウツっぽい人に
加味帰脾湯(かみきひとう)
体力も気力も食欲も衰えている人に
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
(「Are You Happy?」2023年5月号)












