
「自助論の大切さ」に続き、大川隆法総裁は未就学の子供たちに向けて「天狗ちゃんにならないようにしよう」というお話をされました。
子供が、人を愛し、人からも愛される子に育つために、また、周りの人からたくさんのものを学んで成長できる子に育つために、親も知っておくべき大切なことがいっぱい詰まったお話です。今回は、そのポイントを解説します。
天狗ちゃんって、なあに?
天狗ちゃんとは、天狗の心の傾向を持った子供のことです。天狗ちゃんは、もともと強い力や、速い足や、回転の速い頭など、何か得意なものを持っています。こういう子はクラスでも人気者になることが多いのですが、なぜか天狗ちゃんからはみんなが離れていって一人ぼっちになってしまいます。
それはなぜでしょうか?
天狗ちゃんは「自分だけが特別だ。偉いんだ」と思い込んで、「自分が一番なんだ。みんなより偉いんだぞ!」とお友達に自慢をしてしまうからです。
天狗ちゃんは、「足が速いね」とか「賢いね」と、自分がほめられている間は上機嫌ですが、お友達が一生懸命作った工作をみんなからほめられたりすると急に不機嫌になり、「そんなのちっともよくない! 自分のほうが上手い!」と言います。かけっこでお友達に負けたりすると「お前ズルしたんだろう!」と言います。みんなは、天狗ちゃんのそばにいるとつらい気持ちになるので、だんだん離れていき、天狗ちゃんは一人ぼっちになるのです。
みんなで成長して幸せになろう
また、天狗ちゃんは逆境に弱いところがあります。たとえば、水泳の得意な天狗ちゃんが地区大会で一番になっても、全国大会に行ったら大抵は負けます。でも、負けて初めて「上には上がいる」ことを知り、もっと強くなるための努力ができるのです。
ところが天狗ちゃんは、視野が狭くてプライドも高く、失敗を人のせいや環境のせいにする癖があるので、失敗から学ぶことが苦手で、それ以上成長することができません。
かくいう私にも、少し天狗ちゃんの傾向がありました。もし、子供に天狗ちゃんのような傾向が見られたら、ぜひ神様のお話をしてあげてください。
「きみは足が速いね。神様はきみの素晴らしさをちゃんと知っているよ。でも、素晴らしいのはきみだけじゃないんだ。周りのお友達も素晴らしいんだよ。 絵の上手な子、お友達が困っていたら助けてあげるやさしい子。みんなそれぞれ素晴らしいんだ。神様は、きみ一人だけが立派に成長して幸せになるのと、みんなが仲良く立派に成長して幸せになるの、どちらがうれしいと思う? みんなが成長して幸せになるほうが、神様はうれしいよね。
もしきみが、みんなのいいところを発見して学んだら、きみは今以上にどんどん成長できる。みんなのいいところを発見してほめたら、みんながきみを好きになる。もしきみが、神様からもらった力を人のために使ったら、きみはみんなを喜ばせることができる。それって幸せなことだよ」
天狗ちゃんを、自分一人の小さな世界から、神様の照らす広く豊かな世界へと連れ出してあげましょう。
(「Are You Happy?」2021年2月号)

奥田敬子
早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。












