〔お悩み〕
わが家の教育方針に近い中高一貫校か、地元の公立中学に行かせるかで悩んでいます。本人も家内も家族一緒に住むことを希望しているため、中高一貫校に行く場合、家族で学校の近くに引っ越さなくてはいけないのですが、現在住んでいる家のローンがまだ残っており、金銭的にかなり厳しい状況です。地元の公立中学への進学が一番現実的だと感じつつも葛藤しています。(石川県/30代)
あらゆる方面から情報を集め、家族で話し合いを
まずは、ご夫婦で情報を集め、どちらかを選んだときのメリット、デメリットを書き出し、お子さんとも話し合って結論を出していきましょう。「家庭の教育方針に近い」という理由は、学校選びには大事な観点ですので、本当は中高一貫校がベストだと思いますが、一番の課題である経済問題に関しては、家の経済状況から見て、どのような奨学金をどのくらい利用すれば行ける可能性があるのか、具体的に調べてみましょう。
また、地元の公立中学の評判も、実際に通っている保護者や卒業生など複数の方々から聞いてみるとよいと思います。
中高一貫校のメリット
私は中高一貫校の校長をしているので、中高一貫校の計り知れない価値の大きさを実感しています。 例えば行事です。入学したばかりの中学1年生から見ると、最高学年の高校3年生は、一番身近な「大人」です。体育祭などで中高が一緒に関わると、手本となり理想となる上級生の存在が、下級生の成長の原動力となります。
また、思春期で反抗期も重なる中高時代には、親や先生の言うことに反発したくなりますが、部活動で接する先輩の話なら素直に耳を傾けることが多くあります。中学生は、高校生という身近なロールモデルを見つけていき、目標や理想、志を立てていくのです。
そして高校生は、頼ってくる後輩がたくさんいることで、自立した大人への成長を早く遂げていきます。中高一貫校の良さを実感している私自身は、可能なら中高一貫校をおすすめします。よって、親戚などに事情を説明して支援いただくなど、あらゆる可能性を考えていただきたいと思います。
自助努力で未来を拓こう
もし、地元の公立中学を選んでうまくいかなかった場合、入学後、「この学校に入ったからだめになった」と親子で言い訳をしないよう、入学前にしっかり話し合いをしてください。地元の公立中学で一生懸命頑張ることで道が拓けるよう、夫婦でサポートしていきましょう。部活動など、何か一つ、心から打ち込めるものを見つけると、どの学校であっても充実した中学時代を送れると思います。中学入学後、やはり中高一貫校に入りたいとなった場合、高校からの募集がある学校であれば、中3で受験し、高校から通うこともできます。
そして最後は、子供の人生は長いので、どの進路を選択しても「自助努力によって未来を拓く」ことを、お子さんに話し、お父さんとお母さんが明るく前向きな人生観を持つことです。進路については夫婦で考え方が分かれることもあり、また、親子の意見が違うこともありますが、話し合いを重ねる中で、家族が深い絆を持てるようになるでしょう。もう大丈夫‼
(「Are You Happy?」2023年9月号)
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竜の口法子
幸福の科学学園 那須本校 校長
1969年静岡県生まれ。文教大学文学部卒業。幸福の科学学園・那須本校の校長。中高時代は陸上部に所属。最近はエアロバイクにハマっています。