〔お悩み〕
先生や親からは、夢や志が大事だと言われますが、なかなか発見できません。興味関心はいろいろありますが、特別に何かが得意というわけでもなく、ふつふつと心に沸き上がるものもありません。将来に対して漠然とした不安はあるのですが、大学などの進路を考えるにあたり、使命や夢の見つけ方、また、自分の使命が分からない場合の進路決定の仕方をアドバイスいただけたらうれしいです。(高校1年生男子)
進路について考え始めるのは高校2年生からが多い
高校1年生でしたら、将来の夢がまだ見つかっていない人は多いと思います。あなたのような悩みを持つことは、ある意味、自己確立の時期に必要な時間だとも言えます。
高校の普通科では、1年生の後半から文理選択を考え始め、2年生から文系と理系に分かれる学校がほとんどですので、それから少しずつ進路について考えることが増えてくると思います。
自分の「強み」は「使命」につながる
まず、あなたには興味関心がいろいろあるとのことですから、それを一つ一つ紙に書き出してみましょう。自分の好きなこと、強みや長所を紙に書くことで整理していきます。
次に、身近な友人や家族に、あなたの長所や向いている仕事は何だと思うかを聞き出してみましょう。あなたのことをよく知る周りの方が、客観的な視点で意見を言ってくれると、自分では気づかない方向性が見えてくることがあります。
特に「強み」は、あなたの将来の使命と関わることが多いですので、他人の意見も参考にしてみましょう。また、卒業生たちの進路や活躍なども聞いてみるとよいでしょう。
偉人の生き方に学び志を大きく持つ
そして、おすすめしたいのが読書です。教養書、特に偉人伝を読むことです。先生や親から志が大事だと言われるとのことですが、私も志を大きく持つことは、とても大事だと思っています。人間は、その人が考える通りの人になります。あなたの志が、あなた自身を決めます。
偉人伝には、試練や失敗にも負けない精神力、環境を言い訳にしない自助努力の精神、あきらめずに最後までやり遂げる意志力など、苦難困難を乗り越えながら使命を成し遂げていくまでの生き様が描かれています。職業が何であれ、偉人と言われる方々に共通した生き様を学ぶことで、あなたの心の中にもふつふつと志が沸き起こってくると思います。
学生時代の勉強は将来の職業の基礎になる
さらに、今のあなたにできることは、高校生の本分である、学校の勉強をきちんとマスターすることです。学校の勉強は、将来どんな職業についても必要になる基礎であり、生きていく上での土台となるものです。
もし、高校を卒業するまでに具体的な将来の目標まで決めることができなかったとしても、学業を習得しておくことで、未来の選択肢と可能性は広がります。卒業後に夢が形になることもあります。あなたにも必ず夢が見つかり、夢が叶うときが来るでしょう。もう大丈夫‼
(「Are You Happy?」2023年6月号)
竜の口法子
幸福の科学学園 那須本校 校長
1969年静岡県生まれ。文教大学文学部卒業。幸福の科学学園・那須本校の校長。中高時代は陸上部に所属。最近はエアロバイクにハマっています。