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PMS(月経前症候群)【 Dr.ジョージのHAPPY診療室】

PMSの症状チェック

□些細なことでイライラする
□気分が落ち込む
□不安感がある
□感情の起伏が激しい
□頭痛がする
□肩がこる
□便秘ぎみ
□体がむくむ
□めまいがする
□夜、あまり眠れない
□過食してしまう

「生理の3日から10日くらい前に精神的・身体的症状が出て、生理が始まったり終わると軽減する」――これがPMS(月経前症候群)の定義で、生理がある方の50~80%は何らかの症状があると言われています。若いうちにPMSを治療・改善しておくと、将来うつになりにくいとも言われているようです。
PMSでよく見られるのは、イライラや不安感、感情の起伏が激しくなるといった症状です。以前、統合失調症と診断されて入院したら、実はPMSより症状が重いPMDD(月経前不快気分障害)だったという方がいました。身体面では、頭痛や肩こり、便秘、むくみ、めまい、不眠、過食などの症状が出やすくなります。
PMSの原因の一つが、セロトニンの不足です。対処法としては、セロトニンのもとになるトリプトファンが多く含まれるバナナや、セロトニンの生成を促すビタミンB6が豊富な青魚などを摂ったり、積極的に太陽の光を浴びたりしましょう。セロトニンが復活してくると幸せホルモンが出て、気持ちも穏やかになりますよ。
漢方では、毎日飲んで改善していきたいときは、加味逍遙散(かみしょうようさん)と当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)。症状が出たときに頓服として飲むなら、抑肝散(よくかんさん)と桃核承気湯(とうかくじょうきとう)がおすすめです。PMSはきちんとケアをすれば必ず良くなります。ただし、症状が重くなかなか改善されないときは病気の可能性も。早めに医療機関の受診をおすすめします。

Column PMS日記をつけてみよう!

自分がPMSなのか分からないという方もいます。そこでおすすめなのが「PMS日記」。2~3カ月くらい「イライラ度」や「不安感」などの項目を3段階に分けてチェックしてみてください。それらの症状と生理周期が一致していたら、原因はPMSだと分かります。自分で気づくと対処しやすくなりますよ。

女性にうれしい栄養がたっぷり!
ミキサーなしでつくる簡単バナナジュース

【材料】(1人分)

バナナ(完熟がおすすめ) … 1本
牛乳… 150~200ml

【作り方】
1.バナナと少量の牛乳をボウルに入れ、泡立て器でつぶすように混ぜる。
2.なめらかになったら、牛乳を少しずつ加えて混ぜれば完成。

お好みで、牛乳を豆乳やアーモンドミルクに変えたり、甘酒やヨーグルト、きな粉、すりごま、レモン汁、はちみつなどを加えると、さらに栄養価もおいしさもアップ!

おすすめ漢方薬

毎日飲んで改善

イライラや不安感、頭痛、肩こりなど、あちこちに症状が出る人に
加味逍遙散(かみしょうようさん)

冷えやむくみがあり、貧血気味の人に
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)


症状が出たときの頓服に

イライラして、不眠ぎみの人に
抑肝散(よくかんさん)

イライラして気分が落ち込み、便秘ぎみの人に
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

(「Are You Happy?」2021年5月号)

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小林城治 

精神科・心療内科医

医療法人社団ヘルメス会「J戸越銀座クリニック」理事長。

高い実績を認められた復職支援(リワーク)の専門機関、薬だけに頼らない療法で社会復帰をサポート。現代書林『赤ひげ名医シリーズ』に掲載他、日本テレビ『ニュースゼロ』TV東京『ワールドビジネスサテライト』等、テレビ出演も多数。

書籍『2014最新版 現代の赤ひげ 医療最前線の名医12人』に選ばれている。

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