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世の中、美人が増えた!?〔岡野宏のビューティーレッスン〕

良い方に想像するのが7割

ドラマの中で、樹木希林さんが演じるマスクを着けた年増芸者が、若い男に「目がきれい」とほめられ浮かれる、という話がありました。そこで年増芸者は、目以外が隠れる特大マスクを作り、まばたきをすれば風が起こるような濃いつけまつ毛をして言いました。

「マスクの下に、とてもきれいな顔が隠れている、と想像させるのよ」想像するとき、悪く思う人は3割と少なく、7割の人は良い方に想像すると聞いたことがあります。せっかくなら、良い方に思われたいものです。マスクで顔の半分は隠れてしまいますが、その分、隠れていない目と眉が物を言います。かわいく、また美人に、知的に、良い方に想像させましょう。

タイプ別メイク方法

かわいさを出すには、目の形を丸く見せるのが基本です。アイラインは上下のラインを太目にし、長さは短めにすると、目型が強調されます。眉はチークブラシを使って描くと、水森亜土さんが描く女の子のように、太目で短めにふんわりと仕上がり、目の丸さを引き立てます。

マスカラは細かく1本ずつきれいに処理しましょう。

知的に見せるには、ラインを強調します。モデルの富永愛さんのように、アイラインもマスカラも濃くキリッと描くのが知的風メークの基本です。アイシャドーは派手な色は避け、ブラウン、グレーで合わせましょう。眉は黒の濃淡で仕上げますが、色を使わない分、グラデーションに目が行きます。眉頭から1センチほどを薄く仕上げると、グラデーションがつけやすくなります。

正統派の美人に見せたい人は、色を使って文字通り「色気」を加えます。ピンク系のアイシャドーを使うと、日本古来の誰もが美しいと思う美人風に仕上がります。真っ白なマスクは肌がくすんで見えるので、この際、マスクも淡いサーモンピンクにしてみてはいかがでしょうか。アイシャドーとマスクのピンクの色味を合わせると、おしゃれ度が増します。

眉にひと手間を

眉に勢いと艶があると、顔全体の印象が生き生きしてきます。乳液やオイルを指につけ、とかした眉をひとなでするのも良いのですが、油分でにじんでしまうため、時間とともに力がなくなります。

そこで役立つのが、マスカラです。まつ毛にマスカラをつけた後、ブラシを軽くティッシュで押さえてから眉毛を整えます。ほどよく残ったマスカラが眉の毛の流れを保ち、顔を動かしたときに受けた光が眉に当たり、美しい表情を作り出してくれます。最近は、眉専用のマスカラもあるので、それらを使用しても良いでしょう。

マスクは美しく外す

マスクは無造作に外しがちですが、マスクに付いた口紅は、見てはいけないものを見てしまったようで、がっかりするものです。できるだけマスクの内側が見えないように外しましょう。マスクの両端を持ち、内側が重なるように二つ折りにして外せば、印象はずいぶんと変わるものです。

さて、10分でもマスクをしているとメークは崩れます。どうしてもマスクを外さなければならない食事のときなどは、一度洗面所に立ち、メークを直すと良いでしょう。

夏は、パウダーよりクリームファンデーションの方がよれにくいので、朝、ファンデーションを塗ったスポンジを持ち歩き、それをメーク直しに使います。叩くようにして直すと、自然な感じに仕上がります。

口紅は、できればマスクを取るタイミングのみ付けます。湿度の高いマスク内ではどのようなトラブルが起きるか分かりません。マスクに付くのが気になり、落ちない口紅を使われる方もいるようですが、弱い粘膜の唇には負担になるかもしれないので気をつけたいものです。

© K’s color atelier

想像は良い方にするって本当!?

今月のレッスン

眉に艶を加えて、生き生きとした表情を作りましょう。

 (「Are You Happy?」2020年10月号)


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