〔お悩み〕
娘は昔から勉強が得意ではなく、小学生のころは習い事のダンスや、家でお菓子作りをすることが好きで、宿題をさせるのに精一杯という状態でした。中学生になったので、「勉強しないと、ちゃんとした仕事に就けないよ」と時々言っているのですが、「将来は専業主婦になりたいからいいの~」と言って、ほとんど勉強には手を付けないままです。親は子供の勉強についてどのあたりまで責任を持ったらいいでしょうか。(福島県/47歳)
勉強をスタートするきっかけづくりから
親が「勉強しなさい」と言ったとしても、すぐに勉強する子はなかなかいません。娘さんは、ほとんど勉強に手を付けないまま、とのことですが、もしかしたら、勉強のやり方が分からないのではないでしょうか? まずは、「何をどうやるか」といった、具体的な勉強のやり方を決めるところから、お母さんが娘さんと一緒に計画を立ててあげましょう。
普段、勉強の習慣がない子は、勉強を始めるまでに時間がかかってしまうことがほとんどです。最初からハードルの高い目標を立ててしまうと、結局手を付けられずに終わってしまうことになるので、「何時になったら一緒に教科書を開こう」「一緒に今日の計画を立てよう」と、最初のうちは「勉強をスタートするきっかけづくり」から始めていき、勉強を習慣化することを目指しましょう。
小さなところから達成感を感じてもらう
勉強は、中学生から本格的に難しくなります。まずは英語と数学でつまずかないように見てあげてください。こうした積み上げ教科を分からないままにしていると、やがて授業そのものについていけなくなり、勉強がどんどん苦手になってしまいます。
特に数学は、小学生で習う計算の基礎ができていない場合は、サポートしてあげてほしいと思います。
勉強にまったく興味を示さない子は、勉強の意義を伝えると同時に、勉強を少しでも好きにさせることが大切です。勉強がしたいと思うきっかけは、なんといっても「点数が上がった喜び」です。模試のような大きな試験でなくても、漢字の小テストや、確認テストなどで点数が少しでも上がるとうれしくなって、自分からやるようになります。それは娘さんの努力の結果ですから、親も素直に喜び、頑張ったことをほめてあげましょう。達成感を味わうことで、自分も頑張ればできるんだと、勉強に自信を持てるようになります。
将来のビジョンを楽しく語り合う
その中で、将来の夢を語り合う機会を増やしてみてはいかがでしょうか。たとえ専業主婦であったとしても中高時代の勉強は、決して無駄にはなりません。ご主人を支えるにも子育てするにも、頭を鍛えておくことは大事です。また、今は女性もいろんな仕事ができる時代でもあり、勉強は将来の可能性や選択肢を広げてくれるということを、説教ではなく、「こういう人もいるんだよ」と、母娘のおしゃべりくらいの気持ちで伝えてみましょう。また、娘さんが興味関心のあることをお母さんも調べて話題にしつつ、勉強の意義を伝えられたら、娘さんはお母さんとの会話を楽しみながら、勉強への熱意が高まるはずです。もう大丈夫!!
(「Are You Happy?」2022年7月号)