なぜ、感謝によって幸せになれるのでしょうか。幸福の科学・渋谷精舎の松川小百合講師に聞きました。
なぜ、感謝の心が大切なのですか?
‟感謝の心”は‟幸福を呼ぶ心”だからです。大抵の不幸の原因は、思うように愛されないことや、欲しいものを与えられないことに対する欲求不満にあります。しかし、「自分が存在している」ということ自体が、実は奇跡なのです。人は突然発生したわけではなく、神仏によって創られ、生かされている存在。「私たちはすでに神仏に愛されている」という事実に感謝することが、幸福の出発点になります。なぜなら、感謝ができると、周りの人々にも恩返しがしたいという「与える愛」の心が生まれてくるからです。そして愛の実践をすることで、幸せが広がっていきます。
感謝することって、そんなにありますか?
幸福の科学では、「感謝の心は教わらなければなかなか身につかないもの」と教えられています。大切な家族を失ったり、健康を害したり、当たり前だと思っていたことが、そうでなくなってしまったときに、初めてそのありがたさに気づく方も多いのではないでしょうか。
感謝できることを発見する方法としておすすめなのは、「愛の貸借対照表」を書いてみることです。ノートの半分に、今までに両親や家族、周りの人から「してもらったこと」、もう半分に、その人たちに対して自分が「してあげたこと」を書き出してみましょう。すると、してもらったことの多さに感謝の思いが湧いてくると思います。
感謝の実践をすると、どんないいことがありますか?
神の愛や、数多くの力に“生かされている自分”に気づくことができます。すると、心に安らぎと幸福感が得られ、健康も促進されるのです。また、美しい人にもなれます。大川隆法総裁は、「感謝する姿はもっとも美しく、感謝できる日々は成功そのものである」と教えてくださっています。すでに与えられているさまざまなことに気づき、周囲の人への感謝が深まるほど、何かお返しをしたくなるはずです。その心は人間としての成熟度、人格の成長にもつながり、職場や家庭における人間関係にもいい影響を及ぼします。
嫌な人、苦手な人にまで感謝しなければいけませんか?
そういう人がいるときこそ、実はチャンスです。感謝できる条件がそろった状況で感謝することは簡単ですが、そうではないときこそ、感謝できるかどうかが試されているのです。人は生まれる前、天上界で霊的な存在として何不自由なく暮らしています。あえて地上という思い通りにならない世界に生まれてきたというのは、「魂の成長」を求め、自分にとっての課題をクリアしたいと決意してきているから。何を学ぶために嫌な人や苦手な人が現れているのかを考え、学びの機会があることに感謝してみましょう。人間関係だけでなく、あらゆる状況が好転していくはずです。
神様や先祖への感謝は、ちゃんと伝わっていますか?
両方ともきちんと伝わっています。神様は目には見えませんが、私たちに、日々、愛や慈悲、智慧などの光を与えてくださっています。神様に祈りを捧げるとき、体の中がポカポカと温かくなるのを感じたことはありませんか? 感謝をすることによって、神様の光は循環し、増幅されていきます。私たちはそれを感じることができるのです。また、肉体の縁がなければ、そもそも私たちは地上に生まれてくることができません。それを自分のところまで繋いでくださったのがご先祖さまです。そのことに感謝し、供養の思いを手向けることで、それはご先祖さまの「徳」になっていきます。
(「Are You Happy?」2019年4月号)