結婚には必ずつきまとう嫁姑問題。嫁姑関係円満の秘訣とは――?
アラフォー嫁3人が本音で語り合います。
♦ 参加者プロフィール ♦
Y美さん(38歳)
結婚2年目。夫と6カ月の娘の3人家族。夫の両親は自宅から車で1時間ほどの距離に住む。姑に会う頻度は月に2~3回。
M代さん(40歳)
結婚9年目。夫(単身赴任中)と6歳と2歳の息子の4人家族。住居は夫の両親との二世帯。月に1度は一緒に食事をする。
J子さん(42歳)
結婚13年目。夫と12歳の娘と10歳の息子の4人家族。夫の両親は地方に住む。毎年、子どもの夏休みに家族で帰省している。
お姑さんとトラブル!
M代さん(以下、M) うちは二世帯なんだけど、姑は仕事関係のお付き合いやボランティアなんかで毎日すごく忙しくて、あまり顔を合わせることもないの。自分が忙しいから、こちらのことはあまり気にならないみたい。
J子さん(以下、J) 一緒に食事をしたりとかは?
M 月に1回程度。誕生日とか敬老の日とか、毎月何かと行事があるから、そういうときは、私が料理を作って一緒に食事をする感じかな。
Y美さん(以下、Y) うちは主人が再婚で、前の奥さんとの間に子どもがふたりいるの。前の奥さんと子どもたちが住んでる家が、主人の実家の近くにあって、いつも姑が面倒を見てるのね。孫中心に生活が動いているから、姑は私に対してそんなに期待してないというか。うるさく言われないからいいんだけど、存在感としては私は脇役。でも子どもが生まれてからは、こちらにも少しウエイトがかかるようになった。向こうも孫の顔が見たいから連れてきてほしいみたい。
J いままでにお姑さんとトラブルはあった?
M・Y あるある!
Y いままででいちばん重かった話なんだけど、子どもが生まれて初めてうちに来てくれたときに、姑が、前の奥さんがどんなにできる人かっていう話をしはじめたのね。それは私も知ってたから、「そうですね~」って客観的に聞いてたんだけど、極めつけは、「どうすれば離婚しないですんだと思う?」って相談されて……。
M 相談相手、間違ってるね(笑)。
Y うん(笑)。でも全然嫌味とかじゃなくて、姑は思ってることを全部口に出しちゃう人なのよ。私、普段はあまり気にしない性格なんだけど、これはさすがにショックだったというか、嫁として認めてもらえてないのかなって。主人が帰ってきてから、「今日こういうことがあって」って話をしたら、主人もびっくりして、姑に電話しようとしたから、「あとあと困るから言わないで」って。でも結局、言ったみたい。すぐに姑から“傷つけちゃってごめんなさい”ってメールがあった。
J お姑さん、いい人ね。
M 私も重い話なんだけど(笑)、結婚9年目になる主人の妹夫婦がいて、まだ子どもができないのね。いま海外に住んでるんだけど、ときどき日本に帰ってきて不妊治療してるの。あるとき姑から、「妹夫婦が日本に帰ってくるから、うちで一緒に食事をしない?」って電話があったの。でも話を聞くと、私と子どもたちは遠慮してくれって。
J 自宅なのにだめなの!?
M でしょ? 高級レストランとかだったらわかるけど、自宅で、しかも身内なのに、って、私もすごく引っかかっちゃって。当日、主人に「そろそろ時間だから準備したら?」って言われたから、事情を話したら主人が怒っちゃって。電話しようとしたから、やっぱり私もY美さんと同じように、「気持ちはうれしいけど、今後のこともあるから言わないで」って言ったの。そしたら「わかった、じゃあ俺も行かない」って。で、自宅で家族4人、質素な食事した(笑)。
J おふたりともご主人が立派!
Y 旦那さんがお嫁さんの味方をしてくれると、嫁姑関係ってまるく収まるよね。
J そうそう。
Y 旦那が自分のことを愛してくれてるというのがわかってると、ほかの人にもやさしくできるのよ。子どもに対しても親に対しても。お姑さんの問題があったとしても乗り越えられる。
M 同感!
Y ここは男性陣に、ぜひ知ってもらいたいところね(笑)。
姑に言われたことで傷ついたとき……
M うち、この4月から主人が単身赴任なの。私の両親には、ついて行けって言われたんだけど、姑は「別に行かなくていいわよ」って。すごいさっぱりした姑でしょ? 姑は、私なんかよりよっぽどポジティブで明るくて行動的なのよね。
Y うちの姑もそう。毎日スポーツクラブで体鍛えてるし、ボランティアで週に1~2日は徹夜。すごいパワフルでずっと動き回ってる。
J 60代で徹夜はすごいね。
Y だから、昔ながらの嫁姑という感じじゃないの。「うちの味は」とか、こうしなさい、ああしなさいというのがないから、とてもありがたい。
J いまの60代の女性って、みんな気が若いよね。
Y そういう人って、思ったことなんでも口にするけど、悪気がないのよね。よく姑に言われたことで傷ついたりショックを受けたりするけど、そんなに気にしないでいいのかなって思う。年をとると感性が鈍ってきて、些細なことでは傷つかなくなってくるから、ほかの人もそうだと思ってるところがある。
J いちいち神経質にとらえなくてもいいってことね。
Y そうそう。私たちも若い子を見て、そんなことで悩んでるの~? って思うこと多いじゃない? 姑は、そのもうひとつ上のバージョン(笑)。逆に、自分も若い子たちにやってるかもしれないなって思う。
M 私も! 気遣い足りなかったかなって思うことがよくある。
姑とうまくやっていくために心がけていること
J 姑とうまくやっていくために心がけてることってある?
Y 私はお姑さんをよく観察するようにしてる。自分の好きな人を育てた人じゃない? 姑のどういう性格が主人の長所を育てたのかなって思いながら観察すると、あ、こういうところなんだ、っていうのが見えてくる。お姑さんにも「こういうふうに育てられたから、主人はこんないいところがあるんですね」って口に出したり。
J 口に出して伝えることは大事。
Y 主人にも、「お義母さんのこういうところがいいよね」って伝えるの。嫁と姑がうまくいってると、主人も安心すると思うから。
M 私がお姑さんとうまくやるために気をつけてることは……あんまり近づかないこと(笑)。
Y 私もそれは心がけてる。距離感は大事よね。
M 子どもの面倒見てあげるって言われたら、自分の母親だったら一日中預けちゃうけど、お姑さんに預けるときは1時間とか2時間とか、時間を決めたり。あと余計なことは言わないようにするとか。
J 自分の母親にやるように、なれなれしくしちゃいけないよね。
Y 一定の礼節を持って。
M でも、自分の本当の母親のように接してる人もいるじゃない?
J それでうまくいってる人もいるけど、それぞれの距離感でいいんじゃない?
M そっか。やっぱりお互い、あまり期待しないほうがいいよね。
J うん、それはすべての人間関係にあてはまるよね。期待してたほどやってもらえないと文句言いたくなるから。なにかをしてもらおうとか思わないことが、人間関係も良好に、精神的にも安らかに過ごせる。
Y 私、お姑さんは上司だと思えばいいんじゃないかと思うの。会社の上司と接するときって、気を配り、距離を保ち、でもちょっと頼ってみたり、いろいろ気を遣うじゃない?そういう関係だと思うといい。
M なるほどね~。
J それ、嫁の極意かも。
Y あとはやっぱり、自分の考え方を変えることよね。
M そうそう。人のことを変えようと思ってもだめ。まずは自分の考え方を変えなくちゃ。
J 結局は、相手を変えようとせず自分を変えることが、嫁姑関係を良好に保つ、いちばんの秘訣ってことね!
(Are You Happy?」2012年2月号)