結婚25年目の専業主婦です。夫は昔から仕事や付き合いで夜遅くまで帰らないことが多く、子供や家庭には無関心の「仕事人間」。夫婦の会話もほとんどなく、話しても意見を否定されるような言葉ばかり返ってくるため、気が滅入る毎日でした。
そんな日々が24年続いたある日、夫の胃ガンが判明。
すぐに手術をし、幸い転移もありません。しかし、夫がガンになった原因は、私の「夫を責める心」にあったのではないかと悩んでいます。また暗い気持ちを持ち続けていたせいか、私も最近拒食症気味でよく眠れず、体調が優れない状態が続いています。離婚は考えていないので、できれば夫と良好な関係を築きたいと思っています。これから先、どのように夫と接していけばいいでしょうか?
(53歳・女性・主婦)
病気は心の間違いに気付く“きっかけ”です
女性が結婚生活に対して、「夫と手を携えて、素晴らしい家庭を築きたい」と願うのは、ごく当然のことだと思います。夫婦らしい会話がないというのは、つらく寂しいことですので、今までよく耐えてこられましたね。ご主人が家庭を顧みず、「仕事人間」でいられたのは、妻であるあなたがしっかり家庭を守ってこられたからです。家庭のことを安心して任せられるからこそ、ご主人はあなたを人生の伴侶として選ばれたのでしょう。
おそらくご主人は、一途で仕事熱心で、仕事上のストレスも相当おありだったと思います。家族の相手をする心の余裕も体力もないほど、お疲れだったのかもしれません。しかし、“病気は心の間違いに気づくきっかけ”であり、修正すれば幸福になれるチャンスともなります。
ご主人の苦労を理解して〝家庭をくつろぎの場に〟
まず、「夫がガンになったのは、自分が夫を責める気持ちを持ち続けてきたからではないか」という点ですが、その可能性は否定できません。心には創造的な力があり、相手や自分を責める心は、破壊的・攻撃的な想念として働き、環境や肉体を悪化させます。まずは“笑顔と感謝の生活”を心がけましょう。「許せない」という憎しみの感情を持っていると、その精神作用によってまた病巣が出来てしまいますので、「相手も自分も不完全な人間なのだ」と思い、恨み心は捨て去ってください。病気が治るかどうかや、幸福な家庭を築けるかどうかは、「心の力」の使い方にかかっています。
またご主人の苦労を理解して、“家庭をくつろぎの場にする”ことも大切です。「夫は長い間、生命を削って、家族を護ってくれていたのだ」という点を認めて差し上げると、あなたの体調もご主人の態度も、きっと変わってくるでしょう。そして部屋に花を生けたり、静かな音楽を流したり、旦那さまが安眠できる寝具に変えてみたりと、家事を楽しみながら行うのもいいですね。
いずれご主人も退職され、夫婦で過ごす時間も訪れます。ぜひ今のうちから、穏やかで幸福な日々をイメージしてみてください。まるで磁石のように、心が思い描いた未来を引き寄せることでしょう。
心の処方箋
夫婦の会話が少ないのなら、ねぎらいや感謝の言葉をカードに書いて、食卓や洗面所にそっと置いてみてはいかがでしょう。また、年齢的に更年期障害も考えられますので、一度婦人科を受診してみることもお勧めします。ホルモンのバランスが整うと心も安定し、不眠や食欲不振も改善されると思いますよ。
(「Are You Happy?」2016年11月号)
おすすめの一冊
伍井美知子
幸福の科学 総本山・那須精舎講師。1992年に幸福の科学に奉職し、東京正心館講師やスター養成部部長、幸福の科学学園那須本校 宗教教育担当などを歴任。現在は研修などを通して研修生や参拝者の悩みに親身に答え、シニア世代が生涯現役で活躍できるようアドバイス等も行っている。