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マルチまがい商法

マルチ商法

50代半ばになる会社員の父があるセミナーに参加してから、マルチまがい商法にハマってしまいました。勧められるがままに買い取った製品が家にあふれ、親戚や知り合いに片っぱしから売ろうとするため周囲からは煙たがられています。根が優しくて真面目な性格なので、「家族のためにもっと稼ぎたい」と思っている様子。私や弟が止めようとすると「お前たちのためにやっているのに!」と怒りますが、応援するわけにもいかず……。最近は給料だけでは足りず老後のための貯金にも手をつけはじめ、母も悩んでいます。娘の立場から、父に何と言えばいいのでしょうか。(28歳・女性・会社員)

 

まずは情報収集を

お手紙を拝見して、あなたのお父様は、本当は家族をとても愛している優しい方なのだろうと思いました。
ただ、真面目で優しい性格が裏目に出て、「成功してそのお金をいいことのために使える」などの言葉を真に受け、またご本人の欲もないわけではないので、過大な期待や妄想、誇大な夢で、周囲が見えなくなってしまっているのではないかと思います。
一般的な対処法としては、消費者センターや弁護士さんから知恵をもらうことがひとつですし、インターネットなどで、マルチまがい商法の実態や体験談を収集し、さりげなく(責め立てるのではなく)「これ、お父さんのケースと似てない?」と見せ、「自分もこれに引っかかっているのだ」と目を覚ましてもらう方法があるでしょう。

 

感謝・愛情表現で相手の素晴らしさを引き出す

次に、別の面からも考えてみましょう。お父様は何か悩みがあって、その不完全燃焼感のようなものを払しょくしたくて、こうした方法で自己実現しようとしているのかもしれません。ひとつの可能性として、今の家族関係の中に、何か少し歪なものがあって、夫あるいは父親としての体面を保てないでいるのではないでしょうか。
ここはお母様にも協力いただきましょう。おそらくお母様はしっかり者で、ご自身の夢や理想を追いかけて生き生きと輝いておられるのでは? お父様にしてみれば、それがうらやましくもあり寂しくもあり、また自分や家族へのしわ寄せに不満を持っているかもしれません。もっと妻や子供たちに認められたいなどの気持ちもあるかもしれません。お母様がお父様への接し方を少し変えることで、事態は落ち着くのではないかと思います。
あなたご自身としては、お父様への感謝や尊敬の思いを、積極的に言葉にすることです。お父様を大好きなこと。たくさんの愛に感謝していること。またお父様の素晴らしい点などなど、小さなことでいいので、折に触れ、思いを伝えましょう。それがお父様の本来の姿を引き出してくれると思います。
そして、一獲千金の成功ではなく、もっと穏やかな幸福感をお父様に味わっていただくためにも、「今日もみんな元気でよかったね」「ごはんがおいしいね」「それ、素敵」「〇〇のおかげだね」「ありがたいね」などなど、家族みんなで、小さな幸せを日々確認しあってゆきましょう。家族それぞれがコツコツと真面目に努力し、お互い感謝しあう。そうした家族のカルチャーをつくっていってはいかがでしょうか。

 

祈りの力を使う

あとは、どうぞお父様のために祈ってあげて下さい。お父様が今日も元気でお仕事に励めますように。正しい道を歩み、正しい方法で他の方々を幸福にできますように――。祈りにはパワーがあります。そして無私の祈りは必ず天に通じます。祈りが叶う時期はそれぞれですが、未来は必ずよくなると信じて歩んでいきましょう。(※)

※幸福の科学では、美しい言魂でつづられた、家内安全の祈り等の祈願文を拝受できます。興味のある方はお問い合わせください。

 

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金澤由美子 

1989年に幸福の科学に奉職し、支部・精舎・本部勤務を経て現職。その間、数多くの悩み相談を行う。

タイトル

『幸福へのヒント』

『幸福へのヒント』

―光り輝く家庭をつくるには―
大川隆法 著 / 幸福の科学出版
お父さんの幸福へのヒント、夫婦の幸福へのヒント、子供の幸福へのヒントが、質疑応答形式で納められています。それぞれの立場から家族について考え、明るい家庭をつくりましょう。

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