〔今回のお悩み〕
中学2年生になった次女は、最近鬱々とした様子で、あまり学校のことを話してくれません。思春期の子供によくあることだと思い、特に気に留めていなかったのですが、先日、娘の腕に複数の切り傷があるのを発見してしまいました。
自傷行為をする娘をどのように支えてあげればよいでしょうか。
大学1年生の女の子と中学2年生の女の子のママ(50 代)
リストカットに走る子供たちの気持ち
最近は、リストカットをする若い人が増えているといわれます。思春期の鬱々とする悩みの時期は、多くの場合、人生における一時的なものです。しかし、お子さんがリストカットをしていることに気づいた場合は、見ないふりをしていてはいけません。すぐにお子さんにとって信頼できる誰かが腕の傷をズバリ指摘し、本人としっかりと話をしてあげましょう。
若い人の場合、本気で死ぬつもりで自傷行為をする人は少なく、リストカットは、「死にたいと思うほど、自分が苦しんでいると理解してほしい」という心の叫びでもあります。それでも放っておいてはいけない理由は、「自傷行為をしないと落ち着かない」「自分を傷つけ、存在を確かめて安心したい」「毎日やらないと気が済まない」と、リストカットが癖になってしまう場合があるからです。
自傷行為の背景にある霊的な影響
霊的な側面から言えば、リストカットをする原因には、悪霊の影響が考えられます。私の知り合いに、「カッターを持った瞬間から腕の痛みでハッとするまで、まったく記憶がなかった」という人がいました。
これは「憑依(ひょうい)」といって、自傷行為をしている間、本人の魂が肉体を離れて、別の霊が代わりに肉体に入っているというケースです。
こうした憑依への対処法として、幸福の科学では、「悪霊と正反対の心を持つこと」が説かれています。心の世界には、人は自分の心に似たものを引き寄せるという「波長同通(はちょうどうつう)の法則」があります。天国的な考え方を持つことで、悪霊は憑いていられなくなるのです。
中学生のお子さんにとってはまず、「自分を肯定すること」が大切です。今のあなたを仏神が愛し、許していること。何よりも家族、そしてお母さんが、どんなときにも味方であること。娘さんがこの世に存在していること自体が素晴らしいことなのだということを伝えてみ
てください。
さらに、自分だけに意識が集中する時期だからこそ、お子さんには、「愛の心」「利他(りた)の心」をすすめましょう。思春期は、悩み始めると自分の殻にこもりがちになりますが、愛の実践によって、見失った自分を取り戻すこともあるのです。
「愛を与える」といっても大げさなものではありません。動物や植物を育ててみる、お母さんと一緒に家事をして家族を助ける、困っている後輩の相談に乗る、ボランティア活動をするなど、小さな親切や与える愛の実践によって、自分中心の心から離れ、心が穏やかに安定します。
お母さんにとっても、お子さんの思春期は悩みの時かもしれませんが、それはいつかは過ぎてしまう時間でもあります。どうか、娘さんの心に寄り添っててみてください。
もう大丈夫!!
(「Are You Happy?」2020年3月号)