親日国・台湾と日本の「これまで」と「これから」

台湾ってどんな国?

古代より原住民が暮らしており、中国大陸や日本からも人々が移住していました。1593年には、豊臣秀吉が台湾に入貢を促した記録も残っています。1624年にオランダが台湾を占領したのを皮切りに、スペインや清朝などに制圧され、1895年、下関条約に基づいて清朝から日本に割譲されます。1945年、終戦までの約50年間、日本は台湾を統治していました。

台湾と日本

 

日本統治時代の真実

当時のアジアは、ベトナムはフランス領、インドネシアはオランダ領、ビルマはイギリス領など、欧米列強の植民地にされていました。

欧米諸国は植民地の資源を略奪したり、労働力などとして利用したりしていましたが、日本は一流の人材を多く派遣。

巨額の投資をしてインフラを整備し、産業を発展させ、教育などを行いました。「同じアジアの国々を守る」という意味もあって、台湾や朝鮮などのアジア諸国を統治・併合し、欧米諸国に闘いを挑んでいたのです。

 
1895年 下関条約により、台湾が清朝から日本に割譲される。台湾省廃止、台湾総督府設置。
欧米は“植民地”を搾取対象と見ていたが、割譲当時の台湾は清国政府から「中華文明の及ばない、風土病の地」と呼ばれ見捨てられており、日本は国庫から巨額の補助を出して台湾を立て直した。

台北

1898年 児玉源太郎第四代総督と後藤新平民政長官が台湾に着任。
児玉と後藤は当時台湾で問題になっていた阿片患者撲滅に成功。風土病予防のために上下水道を完備し、医学校を設立するなどして多くの台湾人医師を育てた。外国統治を快く思わない原住民らに職を与え生活を援助するなど、台湾の発展に尽力した。

1899年 鉄道部(台湾総督府鉄道)が総督府内に設立。

1908年 台湾南北を縦貫する縦貫線が完成。

1944年 台湾人日本兵が兵役に服務する、日本軍による徴兵制度発足。台湾住民にも衆議院選挙の選挙権許可。

1945年 大東亜戦争終結。日本が連合国に降伏し、台湾が中華民国に復帰。
日本がすべての植民地を放棄し、台湾は中華民国が摂取することに。“祖国復帰”とされたが、台北に進軍してきた中華民国軍先遣隊はみすぼらしい綿入り服に草鞋履き。その後の台湾は汚職がはびこり、道徳は乱れた。中国人による台湾人への差別と迫害はひどいものだった。

 

台湾は「国家」ではないの?

中華人民共和国(大陸)と中華民国(台湾)は戦後も対立が続き、どちらも自政府が中国唯一の正統政府であると考えていました。
はじめは中華民国が戦勝国として国連常任理事国に選ばれましたが、中華人民共和国は国連に中華民国の追放を何度も提起。長らく提議されては否決され続けましたが、1971年、ついに「中華人民共和国政府の代表が国連における中国の唯一の合法的な代表であり、中華人民共和国が安全保障理事会の5つの常任理事国の1つと承認すること」が決定しました。中華民国(台湾)はそれに抗議する形で国連を脱退。現在もオリンピックなどには「台湾」としてではなく「中華台北(チャイニーズタイペイ)」として出場するなど、国際的配慮がされた状態が続いています。

 

“日本語族”ってどんな人たち?

主に、日本の統治時代に台湾で生まれ、日本語教育を受けた台湾人のことを指します。

日本統治終了後は、日本語を話したり、学んだりすることが禁じられましたが、日本統治時代をいちばん幸せだった時代と捉えている人も多く、日本語を忘れないようこっそりと覚え続けてきた方がたくさんいます。

彼らは「日本は謝るようなことはしていない。強いて言えば戦争に負けたことだ」という認識を持っており、現在の日本の自虐史観や弱腰外交を残念に思っています。

 

これからの日本と台湾の関係は?

統治終了後、1952年の日華平和条約締結によって、台湾(中華民国)と日本との国交は回復しました。

しかし1972年、日本が中華人民共和国との間で国交を樹立(日中国交樹立)したことにより、台湾と日本は国交が断絶したままです。

しかし台湾では日本のことをよく思っている人が多く、2011年に発生した東日本大震災に対する義援金はアメリカとほぼ同額の約200億円が集まったほど。日本人が台湾にもっと目を向け、ともに発展の道を歩んでいくことが期待されています。

 
参考書籍: 『台湾問題は日本問題』(岡崎久彦 著/海竜社)、『台湾に生きている「日本」』(片倉佳史 著/祥伝社)、『台湾は日本人がつくった』(黄文雄 著/徳間書店)、『台湾新潮流』(河添恵子 著/双風社)、『日本が戦ってくれて感謝しています』(井上和彦 著/産経新聞出版)、『児玉源太郎 ー日本と台湾を愛した武士ー』(ふるさと日本プロジェクト)、『観光コースではない台湾』(片倉佳史 著/高文研)、『奇跡の法』『幸福実現党宣言』『繁栄思考』(大川隆法 著/幸福の科学出版)、『国を守る宗教の力』『吉田松陰は安倍政権をどう見ているか』(大川隆法 著/発行 幸福実現党 )ほか

 
(「Are You Happy?」2014年3月号)

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