子どもと向き合う時間が限られるワーキングマザーからは、「うちの子、授業についていっているかしら」「放課後ダラダラしてないかな?」といった不安の声も聞こえてきます。自分から生活を正し、努力できる子どもを育てるコツについて、仏法真理塾・サクセスNo.1の山田茂さんにうかがいました。(2014年5月号掲載記事より)
勉強する理由をしっかりと教えてあげる
「なんのために勉強するの?」子どもにそう質問されたことがあるお母さんも多いでしょう。誰でも子どものときに一度は抱くこの疑問に、お母さんや学校の先生は明確な理由を説明できず、「子どもは勉強するものなの」「いい学校に行っていい会社に入るためよ」などという答えを聞くことも多いかもしれません。
サクセスNo.1(以下、サクセス)にはこの疑問に対する明確な答えがあります。「勉強を心の教えと考え、忍耐力、集中力、克己心(こっきしん)を磨くこと」こそが、学齢期に勉強をする理由であり、サクセスに通う子どもたちは全員、この〝勉強をする理由”がわかっています。小学生の小さな子には、〝克己心”などの言葉の意味がわからない子もいますが(笑)、志を立てて勉強をすることは心の修行になり、大きくなってから世の中のお役に立つためのものだと理解して勉強に励んでいます。
信仰心が高まれば自然と勉強もするように
仏法真理塾ですから、中心にあるのは信仰です。授業の前にお祈りをし、信仰教育では大川隆法総裁の書籍(経典)の輪読(りんどく)などで仏の教えを学び、仏に恥じない生き方をしっかりと身につけていきます。しかし、宗教だから学校などの勉強はそこそこでいいということはありません。信仰心が高まれば勉強を疎おろそかにしてはいけないとわかりますから、学業修行も自然と身に付き、結果として偏差値も上がるのです。
さらにサクセスでは、偉人についてもしっかりと教えています。戦後教育で失われたものはたくさんあります。最近では、歴代天皇の名前をすべて覚えようとする塾生もいます。そういった「徳」ある教育を進めると、仏の目から見た正しい生き方がわかり、自然と勉強ができる子どもになるはずです。
働いているお母さんはとくに、お子さんのことが心配だと思いますが、まずは「勉強する意味」を教えてあげましょう。そして、お母さん自身がブレることのない“ポリシー”や大局観(たいきょくかん)を持って子どもに接することです。子どもは親を見て育ちます。普段お子さんにどう接しているか、まずは一度ふり返ってみてください。
自分から勉強する子に育つ!子育てチェックシート
次の項目から、当てはまると思うものをチェックしてみましょう。
当てはまるものが多いほど、あなたの子育ては” サクセス式” です。
□100%子どもに時間や力をかけられないことを受け入れていますか?
「代償(だいしょう)の法則」というものがあります。「何かを得るためには、ある程度何かを捨てなければいけない」という法則ですね。これを無視するとたいへんな苦しみが生じてしまいます。仕事をしている以上、子どもの勉強を完璧に見たり、ずっとそばについてあげたりはできません。代償の法則には、「努力・精進した部分については、それなりの結果がきちんと出る」というものもあります。100%はできない自分を受け入れ、その範囲で精いっぱい努力してゆきましょう。
□ 確固たる“ポリシー”を持って子どもに接していますか?
お母さんの考え方の基本に、確固たる“ポリシー”があることはとても重要です。お母さんの人生観や信仰観は、子どもに大きな影響を与えます。どんな言葉を普段子どもにかけているか、思い出してみましょう。「偏差値を上げないといい会社に入れないわよ」などと言ったり、自分もできていないのに“自助努力しなさい”と言ったりしていませんか? 気分次第で子どもを褒ほめたり、怒ったりしていませんか? ポリシーがあれば、善悪の判断基準も定まります。
□ 子どもに話しかけられたら、ちゃんと返事をして、目を見て話を聞いていますか?
子どもはいつも自分が愛されているかを試しています。お母さんが「この子の相手をしていると自分の時間が減る」とか、「子どもがいるせいで自己実現ができない」などと思っていると、すぐに通じてしまい、子どもは熱を出したりして、「ぞんざいに扱うな」と訴えるわけです。限られた時間のなかでも、子どもが話しかけたらちゃんと返事をして、目を見て話を聞いてあげてください。愛することが子どもの栄養になり、やる気を生み出します。
□ たとえ子どもが勉強ができなくても、どんな状態でも愛していると自信を持って言えますか?
子どもは、学校や塾で競争にさらされています。80 点の答案を持って帰ってくると、「次は90 点ね」と言われるような、家でもお尻を叩かれる状態になると、子どもは親の顔色をうかがうようになります。こうなると、ある年齢まではうまくいっても、それ以降は「やらされた」という感情が出てしまい、失敗することが多いのです。仕事をしているお母さんは「男性脳」になり、成果主義になりがちですが、子どものいいところを見て、そのままを愛してください。家庭を絶対肯定の砦(とりで)にしてあげましょう。
(「Are You Happy?」2014年5月号)