叔父にお金をせびられ……
釈 Iさんは今おいくつですか?
I 23歳です。父が日本人、母がフィリピン人のハーフなのですが、小学生のころから日本で暮らしています。
釈 そうなのですね。今日はどんなお悩みで?
I いろいろあるんですが、実は母の義弟、私の叔父さんに当たる人があまり〝よくない職業〟の方で……。今は体を壊して引退状態なんですが、そのせいで叔母さんは無理をして働きづめ。私の家にも「昔おごってやった分を返せ」など難癖をつけて、お金をせびってくるんです。
釈 大変な状況ですね……。お母さまと叔母さまは仲がいいのでしょうか。
I はい。ふたりともフィリピンから出稼ぎに日本に来ていますし、向こうの人は家族をすごく大事にしますから。家族のために、病気になるまで無理をして働く方も多いんです。
釈 フィリピンは家族社会ですからね。一般論として、お金のトラブルは一人で抱え込まないことが大事です。司法書士か弁護士に相談を。よく地域の司法書士会が、無料の相談会を開いています。間違っても危ない金融業者などに行ってはいけませんよ。叔母さんはどちらにお住まいに?
I 茨城です。
釈 幸福実現党は今年、生活密着の相談窓口「ハッピーライフ・ネットワーク」を立ち上げました。茨城県でも、いつでも皆さんのお声を聴きますよ。
I それはすごく心強いです!
釈 こういった問題は何とかしてあげたいという〝情〟で堂々巡りしやすいのですが、親族の借金は、法的な支払い義務があるのかないのかなど、理性的に整理すると解決に向かいやすいはずです。あとは叔母さんの家族の「生き方」の問題は、人生に関する考え方を変えないと厳しいですね。仏法真理をお伝えすることで、いい影響を与えることができるかもしれません。
夢を叶えるための〝タフさ〟とは
I 実はもうひとつ聞きたいことがありまして。タフな女性になるにはどうしたらいいですか?
釈 タフさと言えば「日本刀」ですよ。火で焼かれ、叩かれ、水で冷やされ……といった過程を何度も繰り返されて鋭い刃になります。人生にもさまざまな困難がありますが、乗り越える度にタフさが生まれるんです。Iさんも現在、さまざまな悩みや苦しみを経験しているかもしれませんが、それを一つひとつ乗り越えていくことで〝魂の輝き〟を身につけることができます。Iさんはなぜタフになりたいんですか?
I 実は歌手を目指しているんですが、心がぶれやすくて。真剣に打ち込めなかったせいで、最近もせっかく巡ってきた大きなチャンスをムダにしてしまったんです。そのときに「私はまだまだ信念が弱かった」と反省して。心の〝芯〟をつくるために、歌のレッスンとともに苦手な勉強にも向き合い始めたところなんです。
釈 若いころに失敗して、自分を振り返る機会を持てたというのは、成功しか経験しない人よりはるかにいいと思います。Iさんの素直さは、素晴らしいです。
I ありがとうございます。フィリピンと日本のハーフで生まれたからには、歌手になってアジアをつなぐ架け橋になりたいと思っているんです。
釈 素敵な夢じゃないですか! ぜひ、自分の歌や言葉、人格によって、笑顔になる人や苦しみを乗り越える人がたくさん生まれていく姿をありありと描き、本などを読んで心を磨いていってください。そして本気で叶えたい夢があるのなら、それに向かって戦略を立てることも大切です。お話ししていて、Iさんはアジアの架け橋になれると確信しましたよ。
I 今日は勇気をもらえました! あの、最後に一緒にセルフィー(自撮り)を撮ってもいいですか?
釈 もちろんです(笑)。今日はありがとうございました!
(2017年10月号「釈量子のお悩みクオンタムリープ」)