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定年退職後の夫とのすれ違いや時間の使い方に悩んでいます。

夫との老後

夫は現在61歳、私は50歳。夫は6年前に病気で奥さんを亡くし、一昨年、私と再婚しました。夫は昨年、定年退職し、今は親族の写真スタジオでアルバイトとして働いています。夫のバイトの給料と年金だけでは生活が厳しく、私は結婚前から働いている会社で仕事を続けている状態ですが、毎日遅くまで残業があり、土日も家事に追われ……。最近では夫婦の会話が減り、コミュニケーションも不足ぎみになっています。定年後の夫との付き合い方や老後の過ごし方について、アドバイスをいただきたいです。

 Aさんとご主人様が結婚されたのが2年前ということで。

A はい。元々は趣味の写真で出会った友人でした。10歳以上年齢が離れているので、主人が〝定年後どう生きるか〟の先輩になると思うのですが、最近は会話も不足して……。

 確かに、今の日本は平均寿命が83・7歳(「世界保健統計2016」)で世界でもっとも寿命が長い国ですから、定年後の時間の使い方が重要です。写真は今も?

A 私は今はあまり。主人は今、写真スタジオでアルバイトをしていますし、主催の写真サークルで全国のお祭りを撮りに行ったり野鳥の撮影を始めたりと楽しんでいます。

 趣味と仕事が結びついているんですね。実は今、「モラトリアムおじさん」という言葉が注目されているんです。定年退職後、行き場がなくて家に引きこもりがちになる男性が増えています。しかし「モラトリアムおじさん」は、〝手つかずのマーケット〟とも言われていて、「若いころの趣味にリベンジしよう」と背中を押せば、新しいコミュニティをつくり消費活動を牽引してくれると、期待が高まっています。カメラはその代表で、若いころに楽しんでいた〝銀塩フィルム〟をデジカメやスマートフォンに持ち替えたシニア世代が増えているそうですよ。

A へえー、知らなかったです!

 写真スタジオで趣味と実益を兼ねたお仕事をしているなら、同世代向けの写真教室を開くなど、幅を広げていけるんじゃないでしょうか。Aさんは平日の帰りが遅いとのことですが、「残業を減らせば残業代を出す」会社が注目されるなど、働き方も変わってきました。平日に家のことを片付けて休みをしっかり確保し、趣味の写真でご主人とコミュニケーションが取れるようにしたらいいかもしれませんね。

A 平日の使い方を工夫したほうがいいんですね。私も写真の仕事を手伝えれば、事業が広げられるかも。

 休日は夫婦でクリエイティブな活動ができると、定年後の関係も良好になるのではないでしょうか。総務省は老後(60~85歳)を過ごすのに必要な生活費は一世帯平均6734万円としていますが、そんなにかけずに機嫌よく暮らしている人はたくさんいます。気を付けないと、社会保障を理由に際限なく税金を上げられてしまうんです。幸福実現党はとにかくまず景気をよくして、未来に富を生む産業を応援して雇用を創造し、老後の安心をつくりたいと考えています。シニア世代の皆さまが元気に輝くことは、北欧型の福祉国家が行き詰まるなか、世界のモデルになります。ご主人様は〝かっこいい次世代シニア〟のトレンドセッターかもしれませんね。

A 主人への見方が変わりそうです(笑)。確かに改めて思うと、私がご飯をつくれないときはつくってくれたり、自分で家計簿もつけていたり、頼りがいのある夫なんですよね。

 うらやましいばかりのご主人様じゃないですか!一体何を悩んでおられるのか分かりませんよ(笑)。全国でさまざまなご夫婦とお話しましたが、円満の秘訣は「尊敬し合うこと」だと感じます。男性の尊敬できる部分を認めつつ、こうあってほしいという方向に〝誘導〟できるのが、本当に賢い女性かもしれません。

A 尊敬が足りなかったかも(笑)。日本の女性が、男性が活躍できるように導けるか否かで、社会が豊かになるか決まるんですね。

クオンタム4

 まさにその通り!

A 私も「賢い妻」を目指して頑張ります。ありがとうございました!

(2017年6月号「釈量子のお悩みクオンタムリープ」)

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釈量子 

幸福実現党党首

1969年11月10日、東京都小平市生まれ。國學院大學文学部史学科卒業後、大手家庭紙メーカー勤務を経て、1994年に宗教法人幸福の科学に入局。学生局長、青年局長、常務理事などを歴任。幸福実現党女性局長などを経て、2013年7月幸福実現党党首に就任。

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