言霊の力を知って言葉美人を目指そう

日本では古来より、「よい言葉はよいものを招き、悪い言葉は悪いものを招く」という言霊の力が信じられてきました。日常の中で何気なく使っている言葉に、その人の内面が現れます。言葉の効用を知って、言葉美人を目指しませんか?

 

言霊の“見える化”

 ①平安時代のある貴族の妻、あゆは御前さん。
口を開けば、「うちが貧乏なのは、全部旦那のせいよ!」といつも夫の愚痴ばかり。

 ②ある日、あゆは御前さんは自分の言霊が夫を苦しめていると気づきました。もしかしたら、それが夫の仕事にまで影響していたのかも……。「私ったら、なんてひどいことを」

 ③「いつもありがとう。私、今の暮らしがしあわせよ」と、心から感謝の言葉を向けると、呪いの言霊は夫の元を離れて消えてしまったのでした。
 
 

呪いの言葉の力

結婚式では「別れる」「去る」等の言葉を使ってはいけないなど、日本には不吉な意味の言葉を避ける「忌(い)み言葉」という風習があります。言霊が今より深く信仰されていた平安時代には、呪詛(じゅそ)の言葉で政敵やライバルを呪ったという事例も残されています。メールやSNS の発達によって、軽い気持ちで人を傷つける言葉が使われることも多い現代。しかしその言葉は確実に他人や自身を縛る「呪い」となっているのです。
 
 

美しい言葉の力

日本最古の歌集『万葉集』には「大和の国は、言霊が幸いをもたらす国である」と記されています。「言祝(ことほ)ぐ」という語句には、言葉で祝福を述べるという意味がありますが、これが「寿ことぶき」の語源となっていることから、古来より「祝いの言葉を口にすると、幸福が訪れる」と信じられていたことがうかがえます。人に向ける優しい言葉や、自分自身を励ます言葉は、それ自体がしあわせを引き寄せる力を持っているのです。
 
 

自分の言霊を使いこなしてみましょう

書籍『美とは何か―小野小町の霊言―』の中で、小野小町の霊は「世に出された言葉は、取り消されないかぎり、生きて、動いていく」と語っています。生きた言葉がどんな動きをするか知った上で、実際に言葉を切り返し、取り消してみましょう。
 
 

①言われて傷ついた言葉への対処法

傷ついた、イライラした言葉を書き出してみる
 
人の口から出た呪いの言葉は相手に憑りつき、悲観的にさせたり、イライラさせます。まずは受けた言葉を思いだして書き出すことで、心を落ち着けてみましょう。
 
 
書き出した言葉に“切り返して”みる
 
呪いに縛られず、逆に相手の幸せを願う言葉を切り返すことで、その人の磁場から抜けることができます。自分の心の平穏への近道は、人のしあわせを心から願うことなのです。
 
 
 

②言って後悔した言葉への対処法

人を傷つけてしまった自分の言葉を書き出す
 
自分が意識したわけではなくても、一度出した言葉は何十年も生き続け、人を傷つけ続けることも。自分の言葉で人を害することがなかったか、1 日を振り返ってみましょう。
 
 
書き出した言葉を“取り消して”みる
 
自分の言葉が人を呪ったことに気づいたら、取り消しの言霊を。相手の元へ飛び、呪いの言葉を退治してくれます。自分だけではなく、相手もしあわせにする“取り消し”の言霊です。
 
 

『美とは何か』小野小町の霊言
大川隆法 著/幸福の科学出版
幸福の科学出版
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(「Are You Happy?」2016年1月号)

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