睡眠中の霊界体験【エドガー・ケイシー、マルク・シャガール】

世界的に有名な偉人のなかから、夢にまつわるエピソードをご紹介します。

睡眠中

 

催眠状態で、天上界の霊の声を伝える【エドガー・ケイシー】

20世紀最大の奇跡の人と称される霊能者、エドガー・ケイシー。人の魂の記録である“想念帯”を読み取る「リーディング」という特殊能力で多くの人の心身の悩みを解決し、魂や霊的世界の真実を伝えた。

リーディングに目覚めたきっかけは、23歳のときの原因不明の失語症だった。催眠療法を受けたケイシーは、まったく医学知識がないにも関わらず、自らの病状や治療法を詳細に語った。そしてその通りに治療した結果、完治したのだ。

以来、ケイシーはリーディングで体や心の不調に悩む多くの人々を救済していく。リーディングは催眠状態のケイシーに誘導役の人物が質問し、速記者がケイシーの語った情報を記録する、という形で行われた。

リーディング中、ケイシーの肉体は天上界の霊たちに支配され、ケイシーの口を通して対象者の患う病気の治療法や悩みごとの解決法、さらにはその人物の過去世やカルマまでが語られた。

ケイシー本人の表面意識はリーディング中は眠っているため、目覚めた後、自分が語った言葉にケイシー自身が驚くことも多かったという。

特に転生輪廻や過去世におけるカルマなどの仏教の思想は、敬虔なクリスチャンだったケイシーは容易に納得することはできなかったようだ。自らを納得させるためにもリーディングを積み重ね、その件数は、記録として残っているものだけで1万件以上にのぼる。

幼少時から聖書に親しみ、イエスのように病人を癒し、悩みや苦しみを持つ人々を救いたいと考えていたケイシー。彼のリーディングは今日アメリカで流行しているニューエイジ運動にも影響を与え、「過去世の蓄積が、現世、あるいは来世に反映する」という東洋的、仏教的な思想をキリスト教圏に普及させたという、偉大なる功績となった。

 

幻想的な作品は、睡眠中の幽体離脱で体験したもの?【マルク・シャガール】

20世紀を代表する画家のひとり、マルク・シャガール。
ロシア(現在のベラルーシ)の貧しいユダヤ人の家庭に生まれたシャガールは、二度の世界大戦やユダヤ民族迫害などの激動の時代を生き抜き、作品を発表し続けた。

空を飛ぶヤギや魚、空中に浮かぶ逆さまの家、ふわふわと浮かぶ恋人たち……。どこか夢の世界を髣髴とさせる幻想的な作品は、シャガールが実際に夢で見た風景にインスピレーションを受けて描いたものも多い。

シャガールは霊的な感応力が強く、睡眠中に幽体離脱を何度も経験したといわれる。彼の代表作に多数見られる、空を飛んでいる状態を描いた作品も、睡眠中の体験を表現したものだという説もある。

幼少期を過ごしたロシアの風景や動物たち、最愛の妻、そして夢で見た世界を天性の色彩感覚で描き、97歳で永眠するまで精力的に絵を描き続けたシャガール。

生涯のほとんどを創作活動に費やしたシャガールの遺した膨大な名作の数々は、今も世界中で愛され続けている。

 
(「Are You Happy?」2011年3月号)