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もこもこの泡でゆっくり洗顔〔岡野宏のビューティーレッスン〕

ゆっくり女優3人組

松坂慶子さん、檀ふみさん、大竹しのぶさんは、私にとってはなはだ迷惑を感じる3人ですが、同時に美しい肌を持つ3人でもあります。収録後の洗顔時間は、優に人の3倍かかりますが、でも、それが美しい肌を保つ秘訣なのです。

美肌づくりの出発点

もともと、のんびりで有名な3人は、夜中の収録が終わると、どんなに遅い時間でもメークを落とし、洗顔を始めます。手のひらいっぱいにもこもこの泡を作る姿は、幼女が遊んでいるかのよう。
きめ細かい泡で、顔全体を包み込んで密封し、内側にある汚れを取り出します。毛穴の中の汚れを取るには時間がかかり、夜中は一層、時が過ぎるのを長く感じるのですが、「ごめんなさい」と口では言ってくださるものの、行動はのんびり、ゆっくりのままです。図々しいと感じますが、「美肌をつくる第一は洗顔である」と言った手前、あきらめてお付き合いをしています。彼女たちの洗い上がりの肌はとにかくきれいです。
さんざんぬるま湯で洗ったあと、「あら、ふみちゃんの頬は赤ちゃんのようね」「わあ、しのぶちゃんの肌、ピンク色できれい」「松坂さん、キメが細かいわあ」と、お互いの肌をほめ合うのが恒例で、憧れや、うらやましさを感じるのは、美肌づくりの出発点だと感じます。そして、手をかけて洗うことの大切さを思うのです。

固形石けんが見直されている

近ごろは、肌質やライフスタイルに合わせて選べるさまざまなタイプの洗顔料がそろっていますが、大きく分けて、固形石けんのように泡を自分で作るものと、ポンプを押すだけで泡が出てくるものとがあります。

固形石けんの代表、資生堂ホネケーキは60年以上続くロングセラー商品で、最近人気が再燃したと言われますが、昔からのファンに新しいファンが加わり、さらに愛用者が増えたということでしょう。人気の理由は、手ごろな値段と、宝石のような見た目に華やかな香り、そして泡の粘りの強さと、効くという思いを裏切らないその効果です。ホネケーキに限らず、気に入ったものを使うと心も潤います。
さて、洗い上がりを左右する洗顔料の泡ですが、押せばすぐに出るフォームやジェルなどは、それ自体の質に頼る〝物頼み〞です。一方、固形石けんは自らの手のひらで泡を作るので、効果が出るように懸命になります。手をクルクル回し、作った泡がホイップ状態になるのが美肌へのカギです。高級化粧品にある〝きれいにしてあげる〞という上から目線でなく、自ら参加し作ることで生まれる〝きれいになりたい〞という気持ちが、美肌をつくる後押しをしてくれます。

もこもこ泡で顔を包む

ゆっくり3女優も、時間をかけてきめ細かい泡を作り出しています。石けんで洗顔するときは、泡のみを使いましょう。100円ショップでも手に入る泡立てネットを使うと、きめ細かい泡が立ちやすくなります。
泡で優しくクルクルと肌をなでるようにし、指で直接こすらないようにします。洗顔料が残ると肌荒れにつながるので、しっかり洗い流しましょう。固形でも液体でも、洗顔料は肌に合うものを探し、自分に合う適量を見つけてください。そして、好みの香りのものにすると気分も上がり、洗顔が心身をリフレッシュする心地よい時間になります。

© K’s color atelier

きめ細やかな泡で 心もゆったり

今月のレッスン

たっぷりのもこもこの泡でゆっくり洗顔をしましょう。

 (「Are You Happy?」2020年7月号)


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