息子夫婦(息子32歳、嫁29歳、孫4歳)は東京で、私は九州で夫とともに暮らしています。距離が遠いため、なかなか会えないのですが、やっぱり孫の顔は見たいもの。ですが息子の仕事が忙しく、お休みもなかなかないため、もう3年も会っていません。今年の夏こそは、きっと帰省してくれると思い、孫へのプレゼントを買ったりして楽しみにしていましたが、やはり今回も帰省しませんでした。隣近所の方や友人たちが家族団らんを過ごしたという話を聞くと、寂しい思いを隠せません。嫁の実家は首都圏なので、よく帰っているようです。息子が忙しくて帰省できないなら、嫁だけでも孫の顔を見せに来てくれたらいいのですが……。もう少し長男の嫁としての自覚も持ってほしいなとも思ってしまいます。些細な悩みですが、これからどのように折り合いをつけたらいいでしょうか。(58歳・女性・主婦)
本心と向き合おう
お孫さんはその存在自体が愛で、顔を見るだけでうれしいですよね。ですから会いたい気持ちはよくわかります。しかし、東京と九州に離れ、息子さんも多忙。この現実は潔く受け入れるしかありません。最近身近になってきたテレビ電話を利用したり、自分から東京に出向くなど、触れ合う方法を作っていくしかないでしょう。
ただ、あなたの本当の悩みはお孫さんに会えないことではなく、「自分が家族から大切に扱われていない」などの不満なのかもしれません。
もしそうなら、解決方法は、自分の「心を見つめる」ことです。それは心のデトックス、心のエステのようなもので、心の垢を落とし、本来の自分を取り戻す方法です。モノや他人の評価では得られない、大きな幸福感を手にするためのものなのです。
まずは反省でマイナスを取り除こう
お嫁さんが息子さん抜きであなたの所に寄ってくれないなら、何か寄りにくい理由があると思うのです。たとえば一般的によくあるのが、お姑さんが自分の価値観でお嫁さんを裁くこと。こういう場合は、いろいろな価値観に対する寛容さや、ある意味での達観が必要です。
また、あなたとご主人の夫婦仲は良好ですか? 充実した会話はありますか? もしそうでないなら、その原因は何でしょう。そのように、ご家族との関係を見つめてみてください。そのときのポイントは、相手の立場に立って自分を見ることです。すると、今まで見えなかったものが見えてきます。自分に非があれば反省し、改めましょう。そして感謝や祝福、ちょっとした思いやりの行為など、自分から相手に愛を与えることを増やしていきましょう。そこに何とも言えないほっこりした幸福感が生まれます。
他人に求めなくても、自分で自分を幸福にできる
他人と比べて、自分にないものばかり数えても幸せにはなれません。そうではなく、与えられていることをこそ、数えましょう。普段、忘れがちですが、「伴侶がいること」「住む家があること」「毎日食事ができること」などは、実は当然のことではないんですよね。ですから、そうしたことを始め、毎日小さな喜びをひとつでも多く発見し、噛みしめてみてください。心が穏やかになって、「生かされているんだなぁ」という幸せな気持ちになれます。その感覚は、あなたの心の中に神様の光が入ってきているということなのです。すると、息子さん夫婦に対しても、「元気でいてくれるだけでありがたい」「離れていても、ずっと見守っているよ」という、祈りにも似た愛の思いを持てるようになるでしょう。
「幸福は他人がくれるもの」と思っている限り、いくら待っていても幸せはやってきません。でも考え方を変えれば、その考えがあなた自身を幸福にします。
さらにつけ加えるなら、宗教など精神性が高まるものを勉強し、ボランティア活動などで世の中の役に立ったりして、他の人々を幸福にする自分となれば、もっともっと幸せになれます。結局、幸せの青い鳥は、自らの心の中にいるのですね。
(「Are You Happy?」2014年10月号)
参考書籍
幸福になりたいのに、なかなかなれない――。『鋼鉄の法』第1章では、幸福のしっぽを追いかけるが、つかまえられない子猫のお話が出てきます。本当の幸福とはどういうものか。今一度、考えてみるためのオススメの一冊です。
「幸福になりたかったら、まず人に与えよ」──。このシンプルな教えこそ、幸福の原点であることを教えてくれる一冊です。
金澤由美子
1989年に幸福の科学に奉職し、支部・精舎・本部勤務を経て現職。その間、数多くの悩み相談を行う。