14年前、夫を事故で亡くしたY・Kさん。
夫の死を受け入れられるようになるまでのストーリーを紹介します。
突然やってきた「別れ」
プルルルル――。
2005年8月11日、米子市内の病院で栄養士として働くYさんのもとに、夫の職場から電話が入りました。
「ご主人が救急で鳥取大学病院に運ばれました。すぐに来てください」
Yさんはパニックになりながらも、無我夢中で病院に車を走らせました。病院に着くと、つい数時間前に「いってきます」と笑顔で手を振っていた夫のMさんがベッドに横たわっていたのです。
Mさんは、翌日からのお盆休みに向けた会社の大掃除で、看板を掃除しようと屋根に上り、足をすべらせて落下したということでした。
「頭を強く打っていて、脳の出血がひどく、もう手の施しようがありません。時間の問題です」
医師からそう説明されても、Yさんは信じられない思いでした。しかし、Mさんの手をいくら握っても、話しかけても、何の反応もありません。
YさんはMさんの家族と交代で見守っていましたが、3日目の夜、Yさんが一人でMさんに付き添っているときに急変。そのままMさんが目を覚ますことはなかったのです。享年47歳でした。
(どうしてこんなことに……)
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▶ 心にポッカリと空いた穴
▶ 「また会えるんだ!」
▶ 「神様が私に与えた試練だった」