世界の宗教と「食」の関わり

宗教の中には、戒律などで「食事」について定めているものも多く、イスラム教の「豚を食べてはいけない」というタブーなどは有名です。人々の生活に深く関わる、世界の宗教と「食」の関係についてご紹介します。

キリスト教 聖餐(せいさん)(聖体拝領)の儀式

キリスト教では、パンはキリストの体を、ぶどう酒はキリストの血を象徴するとされています。復活祭や礼拝では、神への賛美や感謝、祈願をすると同時に、これらを食べる聖餐(聖体拝領)を行うことで、キリストの追体験をします。これは絵画でも有名な“最後の晩餐”で、イエスがパンを取って「これは私の体」、ぶどう酒を注いだ杯を持って「これは私の血」と言ったことに由来するものです。

ユダヤ教 「トーラー」にある食物規定

ユダヤ教の聖典「律法(トーラー)」(キリスト教の旧約聖書の一部)には、食べ物の規定があります。例えば、「野菜はすべて適法、動物の肉はひずめが割れておらず反芻しないものは食べてはならない」とあります。つまり、ひずめもなく反芻もしないウサギや、ひずめがあっても割れていないラクダなどは食べられません。また、食べてよい牛でも、免許をもつ畜殺師が決められた方法と手続きで処理したものでなければなりません。

仏教 禅宗で生まれた精進料理

仏教はインドから中国に伝わり、いくつかの宗派に分かれましたが、多くの修行僧が集った禅宗では、托鉢では食事をまかないきれなくなりました。そこで、禁止されてきた労働・生産行為を「尊い修行」と位置付け、料理をするようになったのが、精進料理の始まりです。制限された食材の中で工夫が重ねられ、技術的・教義的に発展しました。

イスラム教 ハラルとハラム

飲酒の禁止など、食に関するさまざまな規定があるイスラム教。食べてよいものを「ハラル」、いけないものを「ハラム」といいます。豚は不浄のものとされ、ハムなどの加工食品も食べてはいけないことは特に有名。他にも、客人を招くときに大量の食事が準備されますが、この食事は必ず残さなくてはならず、残りを家族が食べ、その後は貧しい人に分け、さらには動物に与えるというしきたりがあります。

ヒンドゥー教 聖なる動物“牛”と細かな断食の段階

インドで信仰されるヒンドゥー教では、牛はシヴァ神の乗り物で神聖な動物。人間より牛が優先のため、ときには車の渋滞が起こってしまうことも。もちろん、牛肉を食べることはありません。また、ヒンドゥー教叙事詩『マハーバーラタ』には、断食修行の食事に段階があり、木の葉や苔などを食べる「葉食」、牛乳や果汁などを食べる「水食」、煙や蒸気を食べる「風食」などについて書かれています。

Column アトランティス文明 植物の成長エネルギーで文明が発展

幸福の科学・大川隆法総裁の書籍『太陽の法』『アトランティス文明の真相』では、アトランティス文明を発展させた「植物のエネルギー」について明かされています。植物のエネルギーとは、種から芽を出し、花を咲かせ、立派な木になる、植物の成長エネルギーのこと。アトランティスの人々は、家の窓辺にフラスコに入れた球根をたくさん並べ、特殊なニクロム線状のもので球根と結ばれた機械でエネルギーを抽出し、電力のように利用して生活していたのだそう。

(「Are You Happy?」2015年4月号)

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